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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

「とにかく、変なことばっかり起きるドラマ」って言われた時に、自分の中でしっくりきた(ゲスト:鈴木おさむ)【前編】

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家族が濃厚接触者に……そのときおさむさんは?

中村:おさむさんはこのコロナ禍で、仕事上で変わった点ありますか?

鈴木:変わりましたねー。テレビって、リモート会議を一番やらなかった業種だと思うんですよ。

中村:あー、そうなんですか!

鈴木:「リモート会議!?会ってなんぼだろ!」みたいな。いまだにテレビ根性論みたいな感じがあるんで……。

一同:(笑)。

鈴木:多分、一番リモート会議に遠かったんですよね。けどそれが一気に。テレビ局でも、新型コロナウイルスの感染者が出たじゃないですか。そういうこともあって、全番組が当然リモートになったんです。でもこれで良かったんじゃないかっていうところも、結構ありますよ。

権八:意外とやってみたらできると。

鈴木:できるんですけど、さっきオープニングで3人がお話しされていたように、全体会議はリモートの方がいいなっていう話になりました。たぶん今後コロナ禍が過ぎたとしても、ずっとリモートは続くと思うんですよ。けど、具体の内容を詰めていくものだと、やっぱしゃべりのノリとか、会議のノリとかが結構大事なので。ちょっとZoomとかだとこう……何ですかねー。雰囲気で押し通す企画みたいなのがなかなかできない。

中村:(笑)。

鈴木:バラエティー番組でいうと、4月10日ぐらいからは、リモートやソーシャルディスタンスとか……。最初はリモート企画でも楽しんでいたんですけど、やっぱり番組を見てみると、純粋に飽きますね。テレビって不思議で、現実を見たいところと、現実を感じたくないところがあるじゃないですか。普段コロナのことで疲れているのに、テレビを見てもまだリモートだったりとかすると……。

澤本権八中村:うーん。

鈴木:ソーシャルディスタンスを取っていると、視聴者も見ていて疲れるみたいで。そういう声が結構ありますね。

権八:確かに普段、仕事で見ているZoomの画面と同じ画面がテレビに映っていますもんね。

鈴木:そうなんですよ。それに今は街ブラで、人と触れ合うのがダメじゃないですか。

権八:はいはい。

鈴木:なのでロケの映像が極端にテレビから消えてるんですよね。

中村:あーなるほど。

鈴木:今週のワイドショーの街頭インタビューが久しぶりのロケ映像だったと思います……。なんかこう、抜けのいい画が見たい!っていう気持ちはすごく強いと思いますよね。
コロナでいうと、僕の妻と同じグループの「森三中」の黒沢が、4月にコロナに罹ったんですよ。

中村:そうでしたよね。

鈴木:うちの奥さんから電話がかかってきて、「黒沢さんがコロナになった!」って。うちの奥さんも濃厚接触者になりました。そうすると保健所の監察対象になるんですよ。毎日電話をもらって、指示を受けていました。例えば家に僕と子どもがいますよね。そうすると「なるべく離れてご飯を食べてください」とか言われるんですけど……。そう言われても、なかなか難しくて(笑)。

一同:(笑)。

鈴木:子どもも4歳なので、コロナが怖いとは理解しているんですけど、離れていようとしてもやっぱり1日2日で我慢の限界になって。

権八:無理ですよね。

鈴木:無理なんですよねー。やっぱり近くの人がコロナになって怖いですし、「うわ!マジでそこまできたかっ!」って感じがありました。

中村:そうですよねー。

鈴木:しかも妻が濃厚接触者になったことで、外に出られないじゃないですか。

中村:はい。

鈴木:そして数日後にうちの住んでるマンション全体が消毒になったんですよ。

澤本権八中村:あー……。

鈴木:管理人さんから電話が来て、やっぱり同じマンションに住んでいる方が気にされていたらしく、全部消毒したんですよね。なんかやっぱり、少し凹んだんですよね。自分たちのせいではないんですけど、自分たちが引き起こしちゃったんだって思って、罪悪感を感じたりして。

でも1週間くらいして監察期間が終わった時に、同じマンションでそんなに親しくなかった人が郵便受けにお花を入れてくれたんですよ……。

中村:へえーー。

鈴木:監察期間が終わった日に。たぶん僕らの気持ちを分かってくれていて、花束と手紙に「お疲れ様でした」って書いてありました。それを見た時に妻が泣き出して、なんかそのすごく……。

権八:うれしいですねー。

鈴木:そうなんですよ。昨日までの当たり前が、全部当たり前じゃなくなったんで。それがやっぱり、怖かったですね。

権八:怖いですね。大島さんは結局、検査はしてもらったんですか?

鈴木:今の状況は分からないですけど、当時は、検査をしてもらえない状況だったんですよね。「簡単に検査もできないから、家にいてください」っていう状況でした。だから、ちょっとだるい時とかあるじゃないですか。

中村:もしかして!?って、一瞬よぎりますよね?

鈴木:そうなんですよ。でもそれがあったから、めちゃくちゃ気をつけたっていうのもありますね。

権八:その期間は、おさむさんも家から出られないってことですか?

鈴木:僕は一応普通に行動していいとは言われていたんですけど。やっぱりマンションが消毒になったのを見ていたりすると、あまり出ない方がいいのかなって思いましたね。うちの妻は「部屋から一歩も出ないでくれ」って言われてました。改めて、すごくいろんなことにありがたさを感じましたし、一方でなんか怖いなと思いました。本当にこんなことが起きるんだっていう。

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