役職なし、評価なし、人事なし…。Ubieが掲げるユニークな組織づくりの意図とは?

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※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。

ファッションデザイナー、起業家、インフルエンサーなどマルチに活躍するハヤカワ五味さんがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「マスメディアン 妄想の泉」。この番組では、さまざまなフィールドで活躍する起業家やクリエイター、アーティストをゲストに迎え、未来を面白くするヒントを“妄想しながら”探っていきます。1月2日(土)の放送は、前回に引き続き、Ubie(ユビー)共同代表取締役でエンジニアの久保恒太さんが登場しました。

より強靭な組織にするために

久保さんは医師の阿部吉倫さんとともにUbieを立ち上げたものの、当初はエンジニアをはじめ、有能な人材を確保することに苦労したと言います。そして、その次に訪れたのは「セールス組織の壁」。久保さんはエンジニア、阿部さんは医師と、互いにプロダクト(生産)や開発をする側だったため「セールス(販売する)側の会社ではなかった」と当時の課題を吐露します。

そこで、社員に人材を紹介してもらうリファラル採用などを試みたものの、セールス能力やノウハウに長けた人材が思うように集まらず「提供するサービスができあがって“これから売っていくぞ!”というときに、そのアンマッチが起きたのはすごく大きな壁でした」と振り返ります。

それを解消しようと、Ubieは2019年の夏に大きなテコ入れをします。久保さんによると、企業をスケールアップさせることに軸足を置く「Scale(スケール)組織」と、開発を進めることに専念するディベロッパー(開発者)による「Dev(デブ)組織」の2つに完全に切り分けたそうで、「それぞれの組織でSlack(チームコミュニケーションツール)のワークスペースも違いますし、Googleドライブ(クラウドストレージ)も違う。完全にカルチャーを分ける形で、SaaS(サース/Software as a Serviceの略称)を運営する道を選んだ」と言います。

適材適所をより際立たせた運営方法にシフトしたのをきっかけに、「セールスやカスタマーサービスなどの経験のあるすごく優秀な人材が、Scale組織にジョイン(加わる)し始めて、現在はうまくいっている」と手応えを語ります。

Ubieが目指す組織づくりとは?

Ubieは、Scale組織とDev組織に切り分けたことに加え、非常に珍しい取り組みを導入しています。それはなんと「役職なし」「評価なし」「人事なし」の組織づくり。

その意図について、久保さんは「そもそも役職に関して言うと、スタートアップで最初に役職を設けて強い人を採るパターンと、そうではなくすごくフラットで成長していくパターンがある。我々は基本的に後者のパターンで、役職に魅力を持つ人とはちょっと違う考え方なんです」と説明。

企業が大きくなるにつれ、従来であれば意思決定を誰がするかの権限を明確にし、チームを階層化するやり方などもありますが、「Ubieでは、逆にそれをなくすのが経営目的の1つ。現場を一番知っている人が判断できるような状態をつくっているので“役職はいらないだろう”という結論になった」と理由を述べます。

そんな組織づくりにおいて、「会社全体として目指すビジョンは(組織が違っていても)一緒」と強調する久保さん。異なるのは役割の部分だそうで、Dev組織は「事業の種を見つけ、それを素早く検証し、スケーラブル(拡張可能)にすることをみんなミッションに置いている」。一方、会社の売り上げを担っているのがScale組織。Dev組織が開発してきたモノを、より多くの人に届けるべく「圧倒的に改善していくこと」と声を大にします。

久保さんの説明に、ハヤカワさんは「それぞれが目標を目指していった結果が、会社全体の目標の集合となるため、大きなことにチャレンジしていけるんですね」と感嘆した様子でした。

Ubieが求めるエンジニアとしてのマインド

自身もエンジニアとしての顔を持つ久保さん。現在、Ubieには20人以上のエンジニアが在籍しており、なかでも活躍しているのは「プロダクト思考(ユーザーが抱える問題に着目し、ユーザー目線で価値を提供する)のエンジニア」だそう。

一方で、非常にレベルの高い技術思考のエンジニアも多く抱えているそうで、「チーム全体として、プロダクトを成長させるために“どうやってエンジニア技術を使っていくのか”というマインドは、全員がマストで持っている」と胸を張ります。Ubieがさらなる飛躍を遂げるためにも、「我々としては、スケール組織の人をどんどん増やしたい。事業が成熟してきたら、それを個別に分けて、ディベロップの部分は小さく保つような方向性を目指している」と明言。

さらに久保さんは、GoogleやIndeedといった企業を引き合いに、「大きくなった企業には、例えば“検索のここの技術がすごい”というようなスペシャリストがいる。(成長の過程で)もう少し後のフェーズになったら、スペシャリストを採用していかなければならない。そのときに、どのような組織構造にするのかも含め、考えなければいけないことがたくさんある」と話すと、

ハヤカワさんは「今後、レベルの高い人材、スター性のある人材が入ってくるとなったときに、そうした人材を抱えられる組織になっているかも大事。ただレベルの高い人材を採用しておしまい、ではなく、受け入れる側も(組織構造を)どのように組んでいくかなどを考えるような、きっと大きな変化があると思う」と感想を口にしていました。

【この記事の放送回をpodcastで聴く】


<番組概要>
番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter:@mousou_tfm


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