メディアの壁も破壊、超横断型「進撃の巨人」最終巻キャンペーン

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単行本の世界累計発行部数が1億部を突破、小説やアニメ、ゲーム、映画などへの展開を見せた人気漫画『進撃の巨人』(作者・諫山創)。今年5月9日発売の『別冊少年マガジン』5月号(講談社)をもって約12年にわたる連載が完結し、6月9日に最終巻となる第34巻が発売となる。その発売を記念し、OOH、新聞広告、Webを横断するキャンペーンが実施されている。

まず始まったのが、6月7日からJR新宿駅の東西自由通路の大型LEDビジョンと縦型サイネージにて放映を開始した『進撃の巨人』スペシャルムービー「感激の巨人」。

「12年続いた物語が終わることは超感動的。作者はもちろん、読者も、そして、巨人だって。この感動のフィナーレを、最大級のインパクトで伝えたい」。そんな思いで企画されたスペシャルムービーは、「その日、巨人は思い出した–。12年にわたる物語が終わる悲しさを。たくさんのファンに支えられてきた感謝を」というナレーションから始まる。

今年の春に完成したばかりの超大型横長サイネージ媒体(全長45.6m)の特性をフル活用して、これまで作品中に登場してきた巨人たちが勢ぞろい。その数は、なんと100体を超える。彼らの目は次第に涙であふれ、画面を満たしていく。そして、映像は「全巨人が涙した第34巻、6/9発売」というメッセージで締めくくられる。

「イメージしたのは、『全長45.6m ウォール・シンジュクに「感激の巨人」襲来』。巨人の目から感激の涙を流し、そして、打ち震えるアニメーションをつけることで、あの空間を異様な空気感でジャックし、すべての通行人が気になる広告を目指しました」と、クリエイティブディレクター 宇佐美雅俊さん。

 

制作を詰めていく段階で、講談社の担当者から「涙で巨人が溺れているように見えると可哀想なので、涙が溜まる演出には細心の注意を払ってください」という配慮があり、巨人たちへの深い愛情を感じたという。

6月7日の放映開始後から、TwitterなどSNSにはサイネージの動画をアップする人が続出している。サイネージの放映は、6月13日まで。

そして6月9日の朝日新聞に「進撃の最終巻予告。」と題された15段の新聞広告が出稿された。

制作チームが目指したのは、「進撃の巨人らしい広告」ではなく、「進撃の巨人の単行本らしい広告」。それを実現すべく、着目したのが、ファンの間でお馴染みになっている、単行本巻末を飾る「ニセ予告」だった。その「お決まり」である予告漫画の集大成ともいえるものを、この新聞広告で実現させたのだ。

「“これまで読んでいた人には、『はいはい、例のやつね』というヨロコビを”、“最近読んでなかった人には、『そんなことになってるの?』というオドロキを”作り出すことで、“これは最終巻を買って確かめなきゃ”という気持ちにさせたいという想いで企画しました」。

企画提案時は、既存の素材を編集して原稿を制作する予定だったが、作者の諫山創さんがこの新聞原稿のためだけに、オリジナルで描き下ろしてくれたという。新聞広告には、「“本当の”ラストは、その目で。」というメッセージが添えられている。

また、ファンの熱量を可視化することで進撃の巨人のフィナーレを盛り上げるべく、Webでは「最後の調査兵団募集キャンペーン」がオープン。

これは、ファンの人たちを漫画でお馴染みの「調査兵団」として迎え入れて、それぞれが抱えている『進撃の巨人』への熱い想いを叫んでもらうという企画。フォーマットは『進撃の巨人』で最も有名な台詞であり、ポーズでもある「心臓を捧げよ」になぞらえて、「想いを捧げよ」になっている。さらに、進撃の巨人でおなじみの“独特な効果音”に注目し、キャラメーカーで選べる効果音にもそれぞれ、『進撃の巨人』らしい遊び心が加えられている。

「『進撃の巨人』は、ファンの力によって支えられてきたからこそ、幕引きの仕方も、みんなと一緒に盛り上がって終わってほしい」との思いから、このコンテンツに参加することが、世界中のファンが『進撃の巨人』という物語のエンドロールに名を刻むことになればと願い制作されたという。

全体のキャンペーンに携わったCDの宇佐美さんは、「2009年に広告業界に入り、様々な企業が『進撃の巨人』とタイアップし、勢いのあるプロモーションを仕掛け、世間を賑わしていたのを横目に、「面白そうだなぁ。いいなぁ。いつか俺も…」とジェラシーを感じていましたが、その自分が最終巻プロモーションをお手伝いすることができたというのは非常に感慨深いです。まさに、感激の巨人です。

漫画としてはもちろんのこと、広告業界にも多大な影響を与えた『進撃の巨人』に心臓を捧げる想いで、本施策に携わらせていただきました」と話している。

ムービー・新聞広告 スタッフリスト

企画制作
TBWA\HAKUHODO+博報堂+ROBOT
CD
宇佐美雅俊
AD
伊藤裕平、清水万里合
C
大石将平
D
西村光宇、浦上夏帆、伊藤玲奈
Pr(イラスト)
西野健司
Pr(movie)
林辰郎、林季彦
演出
斉藤裕太
編集
近藤真帆
MA+MIX
村田雄司
アニメーション
福原悠人
営業
近藤陽子、山内亜香音

調査団メーカー スタッフリスト

Web Dir
太齊佑介
ソフトウェアエンジニア
川島唯人
Web D
高橋真優

ECD:エグゼクティブクリエイティブディレクター/CD:クリエイティブディレクター/AD:アートディレクター/企画:プランナー/C:コピーライター/STPL:ストラテジックプランナー/D:デザイナー/I:イラストレーター/CPr:クリエイティブプロデューサー/Pr:プロデューサー/PM:プロダクションマネージャー/演出:ディレクター/TD:テクニカルディレクター/PGR:プログラマー/FE:フロントエンドエンジニア/SE:音響効果/ST:スタイリスト/HM:ヘアメイク/CRD:コーディネーター/CAS:キャスティング/AE:アカウントエグゼクティブ(営業)/NA:ナレーター

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