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コラム

燃えない、スベらない。パーパス・ブランディングの極意とは

時代のレンズと、ブランドの存在意義。加速する、“Say”から“Do”へ

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はじめまして、名古と申します。外資系クリエイティブエージェンシーであるグレイワールドワイドにて、エグゼクティブ・プランニングディレクターをしています。

普段はP&G様など、主に外資系クライアントのブランドの、ブランド・ストラテジーやクリエイティブ・ストラテジーの立案をメインに、キャンペーンのBIG IDEAの開発や商品コンセプトの開発、そしてマス〜デジタル〜PR〜店頭施策の立案まで、マーケティングそしてクリエイティブに関わる幅広い案件に、ストラテジスト/プランナーとして携わっています。

今回、「ブランドパーパスやSDGsについてコラムを書きませんか?」というお話をありがたくもいただきまして、つい二つ返事でお受けしてしまったのですが、直後に後悔……。「先人が散々語っているブランドパーパスについて、今さら自分が何を語るんだろうか」という、なんだかちょっと重荷な感じと、昨今SDGsやいわゆるソーシャルグッドが、ブランドパーパスとワンセットで語られていることへの、ちょっとした違和感もあり、いやぁこれは難しいテーマだぞと。正直、受けなきゃよかったなと。

しかし、改めて自分のプランニングのやり方を振り返ってみると、どのようなテーマであっても、必ずブランドパーパスを定義することが(あるいは再定義することが)、ストラテジーを考える起点になっています。ブランド戦略はもちろん、課題がクリエイティブ戦略の立案であっても、商品コンセプトの開発であっても、まずはブランドパーパスに立ち戻り、それを起点に、戦略やアイデアのプランニングをしてきました。

また、こういう経験もたくさんありました。いったんブランドパーパスを基盤にしてキャンペーン・プラットフォームを構築することができれば、不思議なことに後はそのプラットフォームがまるで「打ち出の小槌」のごとく機能し、強いアイデアがとても生まれやすくなるのです。

さらには、社会課題をテーマにしたいくつかのキャンペーンの戦略立案に試行錯誤してきた中で、プロジェクトチームやクライアントの皆さんと考えてきたこと、感じてきたこと、気をつけてきたこともあります。

これらの経験で得たことを元にすれば、語り古されたブランドパーパスがテーマであっても、もしかしたら少しは自分らしい話ができるかもしれないな、という思いに至り今回筆を取らせていただくことにしました。そんなわけで、どうぞよろしくお願いします!

次ページ 「カンヌ。もっと本質へ。」へ続く