コラム

世界で活躍する日本人マーケターの仕事

世界で活躍する日本人マーケターの仕事(ユニクロUSA 武井祐治さん)後篇

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【前回コラム】「世界で活躍する日本人マーケターの仕事(ユニクロUSA 武井祐治さん)前篇」はこちら

海外に出て活躍する日本人マーケターにオンラインでインタビューを実施する本コラム。インタビューを通じてコロナ禍の今、さらにAfterコロナの時代に、ブランドはどう行動していくべきか、そのヒントを探っていきます。8回目の“訪問”先は、再びアメリカ。アメリカで展開するユニクロブランドのマーケティングを統括されている武井さんに話を聞きます。日本発のブランドがコロナ禍のアメリカでどのように戦ってきたか、またコロナを経てアメリカの消費者心理はどのように変化をしていると感じているかなどについて伺います。

ユニクロUSA
プロダクトマーケティング & コミュニケーションディレクター
武井祐治 氏

サイバーエージェントのインターネット広告部門にてブランド戦略事業の責任者、日本コカ・コーラへの出向などを経て、2015年にユニクロに入社。グローバル、日本双方のデジタルマーケティングの戦略立案、実行をリード。その後、商品マーケティングに異動し、ボトムス、インナー両部門のグローバルマーケティング責任者として、ヒートテック、エアリズム、ブラトップ、感動パンツなどを担当。2020年よりユニクロUSAに赴任し、プロダクトマーケティング & コミュニケーションディレクターとして、米国でのマーケティング全般をリード。

 

ガラガラの飛行機で、ニューヨークへ。リモートで始まった赴任生活

—前篇ではコロナ禍のアメリカで「エアリズムマスク」が支持され、売上を伸ばした話を伺いました。そもそも、パンデミックが起きた当時のニューヨークはどのような状況だったのですか?

私がニューヨークに赴任したのは2020年6月でしたが、アメリカ行きの飛行機はガラガラでした。街にも人がいませんでした。赴任後すぐの頃は、食べ物を買いに行くくらいはできましたが、基本的には自宅にいました。サービスアパートメントに滞在しながら、住む場所を探していたのですが、内見ができないところが多く、ほとんどがバーチャル内見でした。

以前から、出張ではたびたび来ていたので、土地勘はありましたし、フードデリバリーサービスも発達しているのであまり不便はありませんでした。ただ、せっかくニューヨークにいるのに現地のメンバーと会えないのは、困りました。

商品マーケティングとインストアマーケティングのチームを担当していますが、メンバーは総勢で10名ほど。オンラインだと雑談もできないので、当初は関係構築に難しさを感じました。

オフィスに行けるようになったのは、赴任してから2カ月程度経った頃だったと思います。「エアリズムマスク」のローンチ直前です。毎日ではないですが、経営会議などがあるタイミングで出社するようになりました。ただその頃はまだ市内に人は戻っていませんでした。

現在、ニューヨークの街は平常に戻ってきていると思います。今年の3月がターニングポイントで、暖かくなってきたことと、ワクチン接種率が上がってきたことが寄与してか、たくさんの人が街に戻ってきている印象です。街を歩いている人もマスクを着けている人は、今は2割もいないくらいで、観光客が戻ってきていないこと以外はもとに戻った印象です。

次ページ 「ブランドとお客さまの2軸でディレクションしていく」へ続く

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