【前回コラム】
クリエイティブ・ディレクターの実現力
「縦型」から「横型」へ移行する組織
拙著『
すべての企業はサービス業になる
』の4章にて、ブランドをアップデートする視点のひとつに「関係性は支配から接続へ」と書きました。
組織の体制や顧客との関係性が、支配する側と支配される側、提供する側とされる側という垂直・縦型の概念から、全ての関係が水平かつ直接繫がる横型・面型の概念に変わっていくという考え方です。
これはブランドと顧客の関係性について書いたものですが、クライアントと制作チームの関係性、さらには制作チーム内の関係性も同様であると考えています。
広告業界では、クライアントから仕事を受ける元請けの広告会社を中心に制作チームが組成されます。制作チームは、広告会社のクリエイティブ・ディレクター(制作責任者)を頂点として縦型のチーム体制が組成され、商流に沿って主従関係が存在します。
このチーム体制の場合、制作物の責任が組織図上位に集中するため、上位の人の発言力が強くなります。そのため、従側の組織や人は、上位からのディレクションを受けて仕事が進行します。これでは、制作物のクオリティの限界=クリエイティブ・ディレクターの能力の限界になります。
クライアントと制作側の相互リスペクトが鍵に
僕自身も博報堂のクリエイティブ・ディレクター時代は垂直型のチーム組成が当たり前でした。
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室井淳司(Archicept city 代表/クリエイティブ・ディレクター)
室井淳司(Archicept city 代表/クリエイティブ・ディレクター)
新規事業・サービス開発、ブランド戦略、空間開発、広告コミュニケーション等において、企業のトップや事業責任者にクリエイティブ・ディレクターとして並走する。広告・マーケティング界に「体験デザイン」を提唱。
東京理科大学卒業後博報堂入社。2012年博報堂史上初めて広告制作職域外からクリエイティブ・ディレクターに当時現職最年少で就任し、翌年博報堂フェロー。2013年Archicept city設立。
著書:「全ての企業はサービス業になる〜変化を俯瞰しブランドをアップデートする10の視点〜」「体験デザインブランディング〜コトの時代のモノの価値のつくりかた〜」宣伝会議
室井淳司(Archicept city 代表/クリエイティブ・ディレクター)
新規事業・サービス開発、ブランド戦略、空間開発、広告コミュニケーション等において、企業のトップや事業責任者にクリエイティブ・ディレクターとして並走する。広告・マーケティング界に「体験デザイン」を提唱。
東京理科大学卒業後博報堂入社。2012年博報堂史上初めて広告制作職域外からクリエイティブ・ディレクターに当時現職最年少で就任し、翌年博報堂フェロー。2013年Archicept city設立。
著書:「全ての企業はサービス業になる〜変化を俯瞰しブランドをアップデートする10の視点〜」「体験デザインブランディング〜コトの時代のモノの価値のつくりかた〜」宣伝会議
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