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初の自社店舗で年間1万人の来場目指す 老舗眼鏡メーカーの挑戦、佐々木セルロイド工業所

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工場見学や体験プログラムで観光需要にも期待

創業100年を超える老舗眼鏡メーカーが初の自社店舗を開店する。佐々木セルロイド工業所(福井県鯖江市)は2月14日に工場併設の体験型店舗「OPTIQ TAILOR(オプティックテイラー) by Sasaki Celluloid」をオープン。物販だけでなく工場見学や体験プログラムも用意しており、同社の技術や歴史を伝えることでブランド価値の向上を図る。3月16日には北陸新幹線の延線もあり、県外からの来客にも期待。年間約1万人の来場を目指している。

写真 店舗・商業施設 「OPTIQ TAILOR(オプティックテイラー) by Sasaki Celluloid」
2月14日にオープンする工場併設の新体験型店舗「OPTIQ TAILOR(オプティックテイラー) by Sasaki Celluloid」

店舗面積は約70平方メートル。商品点数は約60SKUで今後も増やす。アイウェア販売の専門スタッフがユーザーに適した商品選びを行う。アクセサリーや雑貨(スマホスタンド)の「磨き体験」(税込3300円)では、同社が強みとする製品の「磨き技術」を体感できる。

工場見学では、年間約7万本のプラスチックアイウェアを製造している現場で、職人の作業を間近で見ることができる。見学料金は大人1100円(税込)、高校生550円(同)、中学生以下無料。商品購入や磨き体験を実施した顧客は一部を無料で見学できる。

同社の眼鏡は男性人気が高いが、工場見学や体験プログラムによって家族連れのほか、モノづくりに関心がある新規客を呼び込む効果もあるとみている。

過去の展示会ではアジア圏の顧客からも反響があったため、インバウンド需要にも期待。今後はツアーなどで立ち寄ってもらえるように旅行会社にも営業をかけていくという。

同社は、鯖江の地に眼鏡造りをもたらした増永五左衛門の1期生である佐々木末吉が、100年以上前に創業。セルロイドとアセテート製眼鏡製造を手掛けてきた。今回の新店舗は、眼鏡産業が盛んな鯖江市に関心を持ってもらい、技術者不足などの課題解決につなげる狙いもある。同社営業・マーケティング部の小林沙弥氏は「鯖江にとっても大事な取り組み。たくさんの人に来店してほしい」と意気込みを語った。

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