キッチンカーのサブスクサービス 手数料なしで事業者の負担軽減、シンクロ・フード

出店場所の増加で地域創生につなげる

キッチンカー事業者と出店先をマッチングするプラットフォーム「モビマル」を手掛けるシンクロ・フードは、仲介手数料なしで出店可能なサブスクリプションサービス「モビ放題」を7月1日に開始する。これまでは出店ごとに手数料が必要だったが、月額料金のみで出店できるようになる。場所の提供者が設定した費用は別途かかるが、無料で提供している場所も多い。事業者は日ごとの売上にこだわらずに済み、様々な場所での出店を試しやすくなる。これまで誘致が難しかった場所での出店が増えることで、「買い物難民」が発生しやすい地域の振興にもつながるとみている。

写真 キッチンカーのプラットフォーム「モビマル」

2024年2月に登録者数5000を達成したキッチンカーのプラットフォーム「モビマル」

地域の過疎化が進み、近くに買い物できる店舗が少ない「買い物難民」が増えており、場所を選ばず出店できるキッチンカーが注目を集める。2019年にスタートしたプラットフォーム「モビマル」は、場所を貸し出してキッチンカーを誘致したい人と事業者をつなげ、出店を支援するサービス。出店料は同社への手数料と場所を提供する依頼者が設定した利用料金の合計となる。これまで住宅街や都市部を中心に様々なジャンルのキッチンカーを展開。登録事業者や自治体などと連携したイベントの企画や運営も実施している。登録事業者数は2024年2月に5000に達し、1月末時点で車両登録台数も3300を突破した。

コロナ禍では密を避けながら飲食物を販売する手段として注目され、収束後も人通りが回復したことで利用者が増え、大きな盛り上がりを見せているという。一方、キッチンカーには独自の難しさや課題があり、新規参入者が壁に当たることも多い。

広報担当の今西敦子氏は「『場所探しが難しい』という声をよく聞く」と話す。土日の大型イベントと平日の大学生向けランチでは売上規模が異なるほか、その日の来場者数や人通りに左右されやすい。これまでの「モビマル」では出店ごとに手数料を支払うほか、場所によっては依頼者に利用料金を別途払う必要があり、思ったように売れなかった日は金銭的負担が大きいという課題があった。そのため、新しい場所での出店はリスクを伴い、キッチンカーを求めている場所でも思うように出店されないケースも見られた。

新サービスでは手数料がかからず、月額料金のみで常設場所への出店が可能になる。事業者の負担を軽減することで出店回数の増加につなげる。これまで誘致が難しかった場所への出店も期待でき、キッチンカーの普及拡大を狙う。出店場所の閲覧のみ可能な無料プランも用意しているが、有料プランへの切り替えが順調に進んでいるという。同社はキッチンカー事業を地域創生につなげたいと考えており、今西氏は「キッチンカー事業者が様々な場所に出店しやすい環境づくりを推進したい」と期待を込めた。

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