次世代を担う若手マーケター・クリエイターを紹介する月刊『宣伝会議』の連載『R30のホープたち』。新たな時代を担うホープたちはどのようなポテンシャルを秘めているのだろうか。今回は、すかいらーくホールディングスで活躍する山本愛莉さんに話を聞いた。
※本記事は月刊『宣伝会議』4月号の転載記事です。
注目のマーケティングキーワード「ウェルビーイング」
これからはお客さまに、単にお腹を満たすだけでなく、ガストでの食事を通して心の豊かさも感じてもらいたいと考えています。個々のつながりが希薄化する現代で、ガストがお客さまの憩いの場、お気に入りの場所になるために、顧客視点に立ったデータ分析やインサイトから施策を考えていきたいです。
店舗経験を活かしつつデータドリブンな戦略立案
「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」など、全国に3000店舗超のファミリーレストランを展開する、すかいらーくホールディングス。入社6年目の山本愛莉さんは、同社のマーケティング本部マーケット・インテリジェンスグループに所属し、ガストのブランド価値向上のための戦略立案を担っている。
学生時代から「ジョナサン」でアルバイトをしていた山本さんは、そこで働く人たちの温かさに惹かれ、入社を決意。「消費者としてすかいらーくグループのレストランが大好きだったのはもちろんですが、さまざまな分野のプロフェッショナルがいて、困ったことがあれば誰かが必ず助けてくれる温かい社風を魅力に感じました。私もこの会社の一員として貢献したいと思いました」と語る。
2019年に入社し、3年間は店舗で接客業務に従事。店舗運営を担いながらも、多様な職種に挑戦できる同社の中で「好きなものを多くの人に伝えられる」マーケティングの部署を目指すようになった。
2022年にマーケティング本部へ異動し、分析チームでバーミヤンの実績分析やメニュー改定の効果検証などを担当。2024年8月から現在のチームに移り、競合調査や顧客アンケート・インタビューなどを通して得たインサイトをもとに、ガストのブランド戦略や施策、メニュー提案などを担当している。
大学で学んだ社会心理学と統計学の知識を活かし、データに基づいた分析で課題発見や示唆出しを行っている山本さん。社内勉強会では、データ取得ツールやノーコードツールの使い方といったテーマで講師を務めた経験もある。「これからは勘や経験に基づいたメニュー考案から脱却し、データドリブンな施策立案の推進・普及にも貢献したいと考えています」。
リブランディングに向けた新メニュー開発にも挑戦
山本さんは現在、「ガスト」のファンを増やすための新たな施策として、店舗で配布する新聞の制作に取り組んでいる。「『ガスト』の豆知識や、当社キャラクターの“ひばり”についてなど、意外と知られていない情報を発信することで、お客さまに『ガスト』をもっと好きになってもらいたいと思っています」。
…この続きは3月1日発売の月刊『宣伝会議』4月号で読むことができます。

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