矢場とん「名古屋だけちゃうで~!」 大阪で巨大OOH展開、万博出店も

「矢場とんは名古屋限定」イメージ払拭を狙う

名古屋名物「みそかつ」で知られる矢場とんは、4月13日から5月12日の間、大阪関西万博 ORAパビリオン「宴~UTAGE~」内に出展している。それに伴い、大阪の街に巨大屋外交通広告(OOH)が出現。どこか申し訳なさそうに謝る公式キャラクター「ぶーちゃん」が、道ゆく人々の注目を集めた。

写真 実際に掲出されたOOH。

実際に掲出されたOOH。

本広告は、同社が展開する認知拡大プロジェクト「大阪にも、矢場とんあるんやで!名古屋だけちゃうで~!」の一環。4月14日から20日までの1週間、JR大阪駅桜橋口アベニューとOsaka Metro梅田駅アドストリートの2カ所で掲出された。同社によると、大阪にはすでに阪急三番街店、大阪あべのハルカス店など4店舗を構えているにもかかわらず、「矢場とんは名古屋でしか食べられない」と思っている顧客がまだまだ多いという。今回の施策は、そんな“誤解”をユーモラスに正すべく企画されたものだ。

ぶーちゃんが大阪の皆さんに“謝罪”

実データ グラフィック 実際に掲出されたOHHの一部
実データ グラフィック 実際に掲出されたOHHの一部
実データ グラフィック 実際に掲出されたOHHの一部
実データ グラフィック 実際に掲出されたOHHの一部

実際に掲出されたOHHの一部。SNS上ではステッカーなどのグッズ化を希望する声も。

施策実施のきっかけは、同社が2024年8月2日から5日にかけて実施した「名古屋めし実態調査」の結果だった。調査によると、「矢場とん=名古屋めし」のイメージを抱く大阪在住者は多く、大阪店舗についての周知が足りていないことが判明。一方で、みそかつは「庶民的」「気軽に食べられる」ものとして認識されており、矢場とんは味と金額共に大阪エリアと親和性が高いこともわかった。

このギャップを埋めるべく、同社は「大阪の皆様へのお詫び」と銘打った広告で認知拡大を狙った。掲出後、「2016年から大阪にあるんやで…」「大阪で食べたら、全然並ばんで」など、関西弁で自虐気味に同社を紹介するぶーちゃんの姿がX(旧Twitter)にて画像付き投稿で拡散され、たちまち話題に。なかには8.2万いいね(4月28日時点)がつく投稿も見られ、まさに「バズり広告」となった。SNSの反応のなかには、本OOHで大阪にも店舗があることを初めて知ったという声も見られ、狙い通りの効果を発揮している。

制作を手がけた竹之内研氏(博報堂)は「ぶーちゃんのかわいさ、味のシズル、大阪とのつながり(無理やり)、皮肉や煽りなども織り交ぜながら、ユーモアに振り切ることを意識しました。結果として、想像以上の反響がSNSで起こり、非常にうれしいです」とコメント。ちなみに、ぶーちゃんのイラストはすべて同じものだそう。

万博限定のフードメニューも販売

OOHの掲出は終了したが、同社は4月13日から始まった大阪・関西万博に出展中。ORA外食パビリオン「宴〜UTAGE〜」内のブースにて、国内外の来場者に名古屋の食文化を発信している。提供メニューは、万博限定の「みそかつライスバーガー」(1100円)や、名古屋の老舗お茶専門店・妙香園とコラボした「ほうじ茶」(300円)など。そのほか会場限定デザインTシャツ・キャップなど、新規顧客はもちろん、矢場とんファンも満足できること間違いなしのラインアップとなっている。

写真 店舗・施設 「宴〜UTAGE〜」内に出展中のブース

写真 商品・製品 万博限定オリジナル商品「みそかつライスバーガー」

「宴〜UTAGE〜」内に出展中のブース(左)と万博限定オリジナル商品「みそかつライスバーガー」(右、1100円)

同社は万博の場を活用し、みそかつをはじめとした名古屋めし文化の認知度向上はもちろん、関西・大阪エリアの食文化との融合や矢場とんの更なるブランド価値向上を画策。新たな市場への可能性を探っていくという。

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スタッフリスト

企画制作 博報堂中部支社、博報堂プロダクツ中部支社、山崎デザイン事務所、イニシャル
CD+C 竹之内研
企画 村田正貴
C 長谷川真希、小田原永典
AD 伊藤智広
D 榊原里佳、鈴木葉留奈
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PRプランナー 米沢幸希、古屋早羅
AE 石坂大志、清水聡、西川忠亨
掲出 JR大阪駅桜橋口アベニュー、Osaka Metro梅田駅アドストリート(4/14~4/20)

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