小売りの知見を生かした共同開発
両社は2021年にも、長野・山梨県向けのクラフトビール「山の上のニューイ」を開発した実績があるが、対外的に「共同開発」として公式発表したのは今回が初だという。
共同開発の背景にはセブン-イレブンがクラフトビールに抱く期待がある。同社によれば、日本には普段は酒を飲まないが、きっかけがあれば飲む潜在ユーザーが多数存在するという。
プレミアムハイボールやアサヒビールの「未来のレモンサワー」などが人気を集めていることから、潜在ユーザーの関心を引くためには、「選ぶ楽しさ」が重要だとみている。物価高騰によって生活防衛意識が高まっていることからも、こうした付加価値が不可欠だとしている。
そこで、市場が伸びているクラフトビールに注目。他のビールと比べて若年層に支持されていることから、クラフトビールを入り口に、ビールユーザーを増やしていく。ナショナルブランド(NB)を含めた他の酒類や食品の販売にもつなげたいとしている。現在、セブン-イレブンにおけるクラフトビールの売上シェアはビール全体の約3%だが、将来的には15%を目指している。