2025年度D&AD特別賞「プレジデント・アワード」に田中耕一郎氏、日本人で二人目

2025年度D&AD賞において、ブランディングスタジオProjectorの創設者である田中耕一郎氏が特別賞「プレジデント・アワード」(President’s Award)を受賞した。

写真 人物 田中耕一郎氏

田中耕一郎氏

本賞は、デザイン、クリエイティブ業界に多大な貢献をした個人をたたえるもので、その年のD&ADプレジデントから毎年1名に授与される。いわば“殿堂入り”と言える賞である。過去には広告業界からダン・ワイデン(ワイデン+ケネディ)やジョン・ハガティ(バートル・ボーグル・ハガティ)ほか、映画監督のアラン・パーカー、リドリー・スコット、スパイク・ジョーンズ、デザイナーのテレンス・コンラン、ジョナサン・アイブ、ネヴィル・ブロディ、写真家デヴィッド・ベイリーなどが受賞。2020年には、当時電通のクリエイティブディレクターだった古川裕也氏が日本人として初めて受賞した。

2025年度D&ADプレジデントであり、Kin共同創設者でもあるクワメ・テイラー=ヘイフォード氏は、本賞の選出理由について次のように述べている。
「田中耕一郎氏は、ストーリーテリング、インタラクション、そしてクラフトマンシップの融合における先駆的な取り組みによって、デジタルクリエイティビティの形成期を決定づけました。彼のキャリアの歩み、大胆なアイデア、そして細部へのこだわりは、常に私にとってインスピレーションの源となっています」

田中耕一郎氏は、2004年にブランディングスタジオ「projector」設立。ユニクロのデジタルブランディング「UNIQLOCK」において、世界3大広告賞(カンヌライオンズ、CLIO、ONESHOW)のグランプリを受賞。ユニクロのグローバルデジタルブランディング、デジタルトランスフォーメション領域におけるコンセプトワーク、ユニクロUSのEコマース、グローバル戦略商品の広告キャンペーンのクリエイティブディレクションなどを担当した。また、ソニー、三越伊勢丹グループ、インテル等の企業広告やブランディングプロジェクトのクリエイティブディレクションを手がけている。

田中氏の仕事より

イメージ ユニクロ「UNICROCK」

ユニクロ「UNICROCK」

イメージ ユニクロ「Dry in Motion」

ユニクロ「Dry in Motion」

イメージ サガミ・オリジナル「Act of Love」

サガミ・オリジナル「Act of Love」

イメージ インテル「The Museum of Me」

インテル「The Museum of Me」

イメージ ユニクロ「UNIQLO CALENDAR」

ユニクロ「UNIQLO CALENDAR」

イメージ ユニクロ「UNIQLO HairDo」

ユニクロ「UNIQLO HairDo」

イメージ ユニクロ「UNIQLO RECIPE」

ユニクロ「UNIQLO RECIPE」

イメージ TABIO SLIDE SHOW

TABIO SLIDE SHOW

受賞後、田中氏は次のようにコメントしている。
「この賞をいただき、大変光栄に思います。子供の頃は、褒められることはほとんどありませんでした。褒めてくれるのは、母だけでした。褒められることを心から受け入れられるようになるまでには何年もかかりました。
しかし今は、心から嬉しく思います。私よりも長く生きてきたD&ADからこの賞をいただき、その長い歴史の一部であることを実感できたことは、私にとってかけがえのない経験です。温かく、そして温かい心で認められたことは、私にとって特別なことです。このことを忘れず、自分も他の人々に何か恩返しができないか考えていきたいと思います」

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