カテゴリーの収益成長と消費者行動の関係とは:第3回論文輪読会のお誘い

次のテーマは「カテゴリー成長」

AdverTimes.主催「論文輪読会」第2回は5月7日に開かれ、初回同様100人を超える方に参加いただきました。「ブランド広告」をテーマに議論を繰り広げました。レポートはもう少々お待ちください。

さて、第3回の概要が固まりました。開催日は6月26日です。以下の概要を確認いただき、ぜひご参加ください。(本稿はすべて編集部からのお知らせです)

論文輪読会の趣旨や実務家がマーケティングの先行研究に学ぶ意義については、本コラムの初回 をぜひご覧ください。

【編集部より】論文輪読会参加のご案内

上記の通り、論文輪読会への参加を募ります。下記概要を確認のうえ、お申込みください。パネリストについては審査があります。

 

開催日時:2025年6月26日(木)18:00~19:00
形式:オンライン開催 ※アクセス先は参加対象の方にお知らせします。
テーマHow categories grow: The behavioural drivers of revenue growth
参加費:無料
お申込みこちらのZoomアカウントに、6月16日(月)までにお申し込みください。なお「パネリスト」希望の方は、質問とコメント欄にパネリスト希望とお書きください。追って課題入力フォームをお送りしますので、下の課題に18日(水)までに回答ください。パネリストに選ばれなかった場合は、オーディエンスとしてぜひご参加ください。
※アーカイブの公開は行っていません。

今回は「How categories grow: The behavioural drivers of revenue
growth」を取り上げます。この論文は、474の消費財カテゴリーを13年間にわたって分析し、「カテゴリー成長の本質的なメカニズム」と「カテゴリーの規模に応じた普遍的な戦略の“型”」を提示します 。

日本のマーケターにとって、本論文の示唆は極めて重要です。人口減少と市場の成熟化に直面する日本では、限られたパイを奪い合うシェア競争に陥りがちです。そういった状況で必要となる考え方が「カテゴリー成長」です。そんなことを背景に、今回はこの論文を選出しました。

パネリスト参加希望の方へ

パネリストは、論文輪読会の中心的な役割を果たします。2~3人程度を予定しています。学びの機会となりますので、積極的なチャレンジをお待ちしています。なお下記の条件に同意いただくことを条件とします。確認のうえ、同意いただける方のみエントリーください。

  • 書籍『戦略ごっこ―マーケティング“以前”の問題』を読んでいること
  • 本連載にレポート記事を掲載するにあたり、コメントを掲載することに同意いただけること(内容の事前ご確認は行います)
  • 論文輪読会の録画・録音を、EBMI(一般社団法人日本エビデンスベーストマーケティング研究機構)主催のクローズドな研究会で使用することに了承いただけること
  • エントリーいただいた皆様の氏名、所属、メールアドレスを、輪読会を共同開催する株式会社コレクシアのスタッフと共有することに同意いただけること(直接連絡をさせていただくことがあります)

パネリストには事前審査があります。今回のテーマに関連して、以下の課題についてできる限り回答ください。

〈事前課題〉

1. カテゴリーの「成長」と「減少」、両方の側面から、この論文が突き止めた最も重要な発見を教えてください。
2.マーケターの中には「ロイヤル顧客にもっと頻繁に、もっとたくさん買ってもらおう」という戦略を重視する人もいます。しかし、この論文の結果は、そのアプローチに疑問を投げかけています。なぜ、この研究では「購入頻度」や「1回あたり購入量」を増やす戦略は、カテゴリー成長の主役ではないのでしょうか?その理由を説明してください。
3. この論文は、実務に活かすための「カテゴリー成長フレームワーク」(Fig. 2)を提案しています。このフレームワークがどのようなものか解説してください。
4.今回の論文は、カテゴリー成長に関する論文になりますが、カテゴリー成長を目指すブランドとは具体的にどのようなブランドでしょうか?理由を含めて教えてください。
5.あなたのブランドがカテゴリー成長を目指しており、論文でいうところの「カテゴリーの浸透率向上」を最優先すべきステージにある場合、どのような具体的な戦略・施策を実行しますか?
フィジカルアベイラビリティの観点とメンタルアベイラビリティの観点から述べてください。
6.この論文は「価格プロモーションは長期的なカテゴリー拡大に寄与しない」という過去の研究を支持しています。一方で、多くの企業では短期的な売上目標達成のために価格プロモーションを求められます。あなたが、カテゴリー成長を目指すブランドで、短期的な売上と、論文が示す長期的なカテゴリー成長の両立を求められる立場だとしたら、どのような考え方でプロモーションを設計・実行しますか?
7.カテゴリー全体の成長ではなく、カテゴリー内で自社ブランドの成長を追求するブランド戦略があったとします。このブランドの成長戦略は、その商品カテゴリーの浸透率が40%以上である場合と、40%未満である場合とで、異なると思いますか?あなたの考えを述べてください。
8.本論文を踏まえて、自社のビジネス、ブランド・サービスに活かせるポイントはありましたか?感想も含めて述べてください。

  • こちらの締め切りは6月18日(水)です。
  • エントリーいただいた後、AdverTimes.編集部または共同開催する株式会社コレクシアのスタッフ(新井・篠原)からメールにて連絡いたします。審査にあたって、オンライン面談への参加をお願いする可能性があります。

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芹澤 連(日本エビデンスベーストマーケティング研究機構(EBMI)研究主幹/コレクシア執行役員)
芹澤 連(日本エビデンスベーストマーケティング研究機構(EBMI)研究主幹/コレクシア執行役員)

マーケティングサイエンティスト。数学/統計学などの理系アプローチと、心理学/文化人類学などの文系アプローチに幅広く精通。非購買層やノンユーザー理解の第一人者として、消費財を中心に、化粧品、自動車、金融、メディア、エンターテインメント、インフラ、D2Cなどの戦略領域に従事。エビデンスベースのコンサルティングで事業会社の市場拡大を支援する傍ら、執筆や講演活動も行っており、企業研修などの講師を務める。著書に『顧客体験マーケティング』(インプレス)、『“未”顧客理解:なぜ「買ってくれる人=顧客」しか見ないのか?』『戦略ごっこ―マーケティング以前の問題 エビデンス思考で見極める「事業成長の分岐点」』(日経BP)。
日本マーケティング学会員。日経クロストレンドアドバイザリーボード。海外論文を読むのが日課。猫好き。

芹澤 連(日本エビデンスベーストマーケティング研究機構(EBMI)研究主幹/コレクシア執行役員)

マーケティングサイエンティスト。数学/統計学などの理系アプローチと、心理学/文化人類学などの文系アプローチに幅広く精通。非購買層やノンユーザー理解の第一人者として、消費財を中心に、化粧品、自動車、金融、メディア、エンターテインメント、インフラ、D2Cなどの戦略領域に従事。エビデンスベースのコンサルティングで事業会社の市場拡大を支援する傍ら、執筆や講演活動も行っており、企業研修などの講師を務める。著書に『顧客体験マーケティング』(インプレス)、『“未”顧客理解:なぜ「買ってくれる人=顧客」しか見ないのか?』『戦略ごっこ―マーケティング以前の問題 エビデンス思考で見極める「事業成長の分岐点」』(日経BP)。
日本マーケティング学会員。日経クロストレンドアドバイザリーボード。海外論文を読むのが日課。猫好き。

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