デザイン制作会社 DRAFT(ドラフト)の代表・クリエイティブ・ディレクター 宮⽥識(みやた・さとる)氏が、4⽉11⽇に78歳で逝去した。
宮田氏は、1948年生まれ。日本デザインセンターを経て、1978年に宮田識デザイン事務所を設立。1989年に株式会社DRAFT(ドラフト)に社名変更とともに事務所を渋谷区東に移転した。企業や商品のブランディング、広告を中心に、CI、VI、パッケージデザイン、商品開発や業態開発の企画プロデュースを手がけた。
1995年には自社のプロダクトブランド「D-BROS」を立ち上げ、商品開発・販売を開始。2019年11月に約30年過ごした恵比寿の事務所を離れ、活動の拠点を神楽坂へと移した。
受賞歴にADC最高賞、ADC会員賞などがあり、2022年にはADC賞HALL OF FAMEに選ばれている。
D-BROS/Hope Forever Blossoming(2002)
これまでに手がけた仕事は、横浜ゴム「PRGR」、モスフードサービス、ラコステ、BREITLING、キリン「一番搾り」「麒麟淡麗〈生〉」「世界のKitchenから」「生茶」、ワコール「Salute」、イオンのブランド広告、パナソニック「Smart Archi」など。「企業とクリエイターの信頼関係からいいクリエイティブが生まれる」という信念のもと、手がけたブランドは数多に上る。そして、その多くを10年以上にわたり継続して手がけた。
「デザインというのは、テクニックとか方法論ではない。デザイナー自身の考え方か、生き方とか、社会的なものの捉え方とか、そういう頭の構造や心の問題が表現に生きること」(『ブレーン』1999年9月号)と語り、デザイナーがクリエイティビティを発揮できる環境づくりにも力を注いだ。
2012年には「DRAFT CREATIVE FRANCHISE SYSTEM(ドラフト クリエイティブ フランチャイズ システム)」を開始。所属アートディレクター6名の独立を支援し、各自の会社で活動をしながら協業関係も続けていくという、新たな組織のあり方にも挑戦した。
ドラフトに在籍したアートディレクターたちは、「デザイン案を見せると、クライアント以上に宮田さんを通すのが難しい」と語っている。そんなドラフトからは、KIGI(現・KIGIと創造)をはじめ、多くのアートディレクター、グラフィックデザイナーが巣立っている。
通夜は4月30日18時から、葬儀・告別式は5月1日10時30分から、公益社会館 たまプラーザ (住所:神奈川県横浜市⻘葉区美しが丘 2-21-4)で、ドラフトと宮田家の合同葬として行う。喪主は長男、⼤史さん。
※次ページに、宮田氏が手がけた仕事を掲載。

