神戸市の商店街をAIコンシェルジュが案内 ナイトタイムエコノミー施策「ヨルノトビラ」

再開発を控える神戸・元町高架通商店街(通称:モトコー)を舞台に、アートとAIを掛け合わせたナイトタイムエコノミー施策「ヨルノトビラ」が実証展開された。対話型AIコンシェルジュが“友だちのように”夜の街を案内する本プロジェクトの真の価値とは。

再開発で動き出すプロジェクト

JR元町駅(神戸市)の高架下に広がる元町高架通商店街、通称「モトコー」。戦後の闇市を起点に、古着やレコード、町中華、酒場が集まり、神戸のサブカルチャーを育んできたエリアだ。2010年代後半から再整備に向けた立ち退きが進み、現在はシャッター街となっている。

その解体を目前に控えた1・2街区を舞台に、場所の記憶と価値を次世代へ受け渡すアートプロジェクト「MOTOKOLOGY(モトコロジー)」が2025年7月に始動した。ディレクターにダンサー・俳優の森山未來を迎え、産官学民の活動が展開されている。

「ヨルノトビラ」は、このモトコロジーチームと連携して生まれたプロジェクトだ。神戸市のナイトタイムエコノミー推進事業の助成を受け、2026年2月から3月にかけて実証が行われた。神戸・南京町のギャラリー「VILL」などを手がけるヴィレッジズ代表で、MOTOKOLOGYのプロデューサーを務める田村圭介さんは企画の背景をこう説明する。

「モトコーエリアでは日々MOTOKOLOGYの活動を行っていますが、この日はどこのお店が開いていて、こんなイベントがあるよ、といったリアルタイム情報の発信が不足していて。せっかく興味を持って見に来てくれた人がエリアを楽しみ切れていない、という課題がありました」。

そこで田村さんが連携先として声をかけたのが、モトコロジーにキュレーターとして関わる吉田山さんを通じて知り合ったArtFandersの吉田理穂さんだった。吉田さんはアーティストの思考や作品世界をAIエージェントとして再現し、作品の販売や新たなコネクション創出を支援する技術を開発している。

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