イオン、トップバリュ食品3500品目を「価格凍結」
物価高が家計を圧迫する中、価格据え置きや値下げの動きが小売各社に広がっている。イオンが「トップバリュ」の価格据え置きを打ち出したほか、クイーンズ伊勢丹もPBを軸に値ごろ感を訴求。さらに、ドン・キホーテなどを展開するPPIHの新業態「ロビン・フッド」でも、低価格のPBを前面に打ち出している。
「価格凍結」を宣言したイオンのトップバリュ
背景にあるのは、長引く食品価格の上昇だ。帝国データバンクの調査では、2026年4月の飲食料品値上げは2798品目に上り、年内初の値上げラッシュとなった。加えて、消費税減税を巡る議論も先行きは見通しにくい。食料品の消費税率引き下げを巡っては、与党内で財源やレジシステム改修への懸念が浮上し、一部野党からも公約時点より慎重な発言が出ている。
制度による負担軽減が見通しにくい中、スーパーや量販店では、PBを活用して価格を抑える “自助努力” が目立つ。価格凍結や値下げといった売り場での取り組みを通じて、生活者の家計負担に応えようとしている。
イオン、トップバリュ3500品目を価格凍結
「価格凍結宣言」商品一例
イオンは5月11日、同日からグループ約1万店舗で「トップバリュ」の食品約3500品目の価格を8月31日まで据え置くことを発表した。
「価格凍結宣言」の対象には、日々の調理に使う食品が多く含まれる。たとえば「トップバリュベストプライス サラッとこくうまサラダ油」(900g)は税込278.64円、「たまごのおいしさまるごとマヨネーズ」(400g)は税込267.84円で販売する。
主食や関連商品も対象。「スパゲッティ1.7mm」(1kg)は税込246.24円、「エクストラバージンオリーブオイル(グリーン)」(455g)は税込861.84円で展開する。
同社はこの取り組みに踏み切った背景として、物価高や不安定な世界情勢に加え、冷房代や夏休みの旅行などの家計負担をあげている。同社には、年間40万件超の意見や申し出が寄せられており、中には「物価高で “何でも気にせず買う” ことが難しくなり、主食も含めてやりくりせざるを得ない」「家族人数が多く食費負担が大きいなか、価格と量の安心感がある商品を選びたい。まとめ買いして備えたい」といった声もあるという。
価格凍結は同社がこれまで進めてきたコスト削減の取り組みによって実現。計画生産や全量買い取り、流通における中間コスト削減に加え、包材使用量の見直し、原料・製品の調達ルートの見直し、気候変動に伴う収穫時期の変化への対応などを積み重ねてきたとしている。
あわせて、2026年上期には「トップバリュベストプライス」で980品目の新商品とリニューアル商品の発売も決定している。
クイーンズ伊勢丹はPB30品を値下げ

