地域に眠る無形資産を投資価値へ せとうちDMOが実践する「価値翻訳」とは

企業の価値は、売上や利益といった成果だけで測れるものではない。特に観光や地域活性化の領域では、その土地が持つ歴史や文化、景観といった無形の資産が、事業の持続性や成長性を大きく左右する。
 
一方で、こうした価値は財務諸表には表れにくい。では、地域に眠る無形資産を、どのように事業価値へと転換し、投資家や金融機関が評価できる形へ翻訳していくのか。
 

その実践を進めているのが、せとうちDMOを構成する瀬戸内ブランドコーポレーションだ。同社 投資事業本部 部長の林真人氏に、地域価値を事業価値へと転換する考え方について聞いた。

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林 真人

瀬戸内ブランドコーポレーション
投資事業本部 部長

地域金融機関において融資業務に従事した後、経営支援部門で事業再生や経営改善支援を中心とした中小企業支援に携わる。広島県中小企業活性化協議会への出向を通じ、事業者の再生支援や関係者調整の実務を経験。2025年4月に株式会社瀬戸内ブランドコーポレーション入社。現在は投資事業本部の部長として、せとうちエリアにおける投資案件の発掘・組成や地域事業者の成長支援に取り組むとともに、観光関連産業への投資・連携を通じて、せとうちエリアの魅力向上と観光の集積地化を目指した事業推進を担う。中小企業診断士。

工業地域から観光地へ、瀬戸内らしさを言語化した「6つのテーマ」

せとうちエリアのブランドイメージは、この10年で大きく変容した。かつては、瀬戸内と聞くとどちらかというと工場地域のイメージを持たれることが多かった。それが多島美の景観へとイメージを変えてきている。

※グラフィック AUTHENTIC JAPAN SETOUCHI

こうした瀬戸内の持つ資源を活かし、観光需要の創出と観光ビジネスの拡大を行う団体がせとうちDMOだ。一般社団法人であるせとうち観光推進機構と、金融機関を中心とする民間主体の瀬戸内ブランドコーポレーションから構成される。

瀬戸内ブランドコーポレーションでは、地域資源を単体で磨き上げるのではなく、エリア全体の価値として再編集することを重視してきた。その結果、「瀬戸内らしさ」をクルーズ、サイクリング、アート、食、宿、地域産品という6つのテーマに整理した。

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