マクドナルドはなぜ「絵本大賞」を開くのか ハッピーセットで絵本を届ける狙い

日本マクドナルドは9月28日、小学館の協力を得て、第2回「ハッピーえほん大賞」を開催すると発表した。一般の人や子どもを対象に未発表の絵本作品を募る。応募期間は11月4日から2027年1月17日まで。一般の部のグランプリ作品は、2028年冬に「ほんのハッピーセット」として発売する予定だ。今回は、小学生以下の子どもと高校生以上の人が共同制作する「ファミリーの部」を新設した。

ハッピーセットで本を提供してきた同社が、なぜ絵本の作り手を募るのか。日本マクドナルドのマーケティング本部ナショナルマーケティング部上席部長の西脇大樹氏は発表会で、食事だけでなく、本やおもちゃ、店舗での体験を通じ、家族がつながりを感じられる時間をつくりたいと説明した。

写真 発表会の様子

発表会には子役の池村碧彩も登壇。自作の絵本を披露した

「おもちゃか本か」という話ではない

同社は2018年に「ほんのハッピーセット」を開始し、絵本や図鑑、マンガをこれまでに100種類以上、計9000万冊以上提供してきた。西脇氏は個別取材で、おもちゃと本のどちらを重視するかという考えではなく、いずれも内容を良くしていきたいと話した。一方で、おもちゃに比べて「ほんのハッピーセット」を知らない人にも、その魅力に気付いてもらいたいという。

西脇氏は絵本の意義について、子どもの想像力を育むことに加え、読み聞かせを通じて親子のコミュニケーションを豊かにできる点を挙げた。食事が終わっても本は手元に残り、家庭で親子が一緒に読む時間につながる。そうした家族の経験の積み重ねが、中長期的にマクドナルドを好きになってもらうことにもつながるという。

本は、子どもが気軽に読書に触れるきっかけになる。西脇氏によると、保護者からは、ハッピーセットを通じて子どもが本を手に取り、好きになったことへの反響もある。また、持ち運びやすい大きさのため、外出先に持って行き、子どもが一人で読んだり、家族で一緒に読んだりすることもできる。

写真 マクドナルドで提供している絵本やミニ図鑑

マクドナルドで提供している絵本やミニ図鑑

「ほんのハッピーセット」では、絵本のほかにミニ図鑑も提供している。既刊の「大ピンチずかん」「大ピンチずかん2」を再編集した「大ピンチずかん ミニ」も、その一つだ。西脇氏は、大きな図鑑をいきなり手に取るにはハードルがある子どもも、小さな本からなら興味を持てると話す。そこからさらに詳しく知りたいと思ってもらえればうれしいという。出版社にとっても、既刊の作品やそのテーマに子どもや家庭が触れる機会になり得る。

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