【連載】「電信柱の陰から見てるタイプの企画術」――福里真一
1、はじめに
2、第1回「電信柱の陰からおずおずと語りはじめる」
3、第2回「幼稚園では藤棚の柱の陰だった」
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(1)
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(2)
特別対談「企画術は本当に役立つのか?」(3)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(1)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(2)
特別対談「企画に向いているタイプとは?」(3)
サントリー食品インターナショナル宣伝部長
北川廣一氏
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CMプランナー
福里真一氏(『電信柱の陰から見てるタイプの企画術』著者)
オリエンで言われた2つのこと
福里:
私と北川さんは、サントリーさんの缶コーヒー「BOSS」のテレビCM、「宇宙人ジョーンズ」シリーズで、それぞれプランナーと宣伝部長という立場で、ずっとご一緒している関係にあります。
このシリーズが始まったのが2006年の4月。最初に企画を提案した相手がまさに北川さんで、つまりはこの企画を選んだ方です。これまでの8年で北川さんが他の部門に異動されていた時期もあったのですが、今はまたサントリー食品の宣伝部長としてこの企画を担当されています。
北川:
福里さんに最初にお会いしたのは、06年の年初でしたね。「BOSS」はサントリーの飲料の中で一番大事なブランドです。
今年で21年目を迎えますが、常に前年の売上数値を超え続けていて万一、前年を超えられなかったら社内で「戦犯宣伝部長」と言われてしまうので(笑)、CMにもとても力を入れています。
福里:
最初のオリエンテーションで北川さんに言われたことは、たった2つしかなかったと記憶しています。「BOSS」は「働く男の相棒」であるということを描きたい。そして、缶コーヒーは飲むとちょっと元気になれる飲み物だから、CMも見た人がちょっと元気になるようなものにしたいという2つでした。