オーストラリア広告市場では「デジタル広告」が構成比トップに
電通は16日、オーストラリアのデジタル広告会社「ソープ」(本社=シドニー市)の買収を発表した。過日買収したBWM、オッドフェローズ・ホールディングスと共に現地での事業を加速させ、欧米メガエージェンシー4社を追う。
オーストラリアの広告市場は、アジア太平洋地域で中国、日本に次ぐ。電通グループのメディアエージェンシー「カラ」の予測値では、2014年の市場規模は122億9200万米ドル(約1兆3134億円)。デジタル広告が構成比トップで34.6%を占め、テレビは29.1%で首位を譲る見通し。
電通はソープの買収でデジタル分野の収益強化を図る。同社は、ソーシャルメディアやデジタルマーケティング、コンテンツ制作に特化した企業で、モバイルゲーム開発の子会社も持つ。2014年6月期の売上総利益は675万豪ドル(約6.2億円)。広告枠の売買は行っていない。
英子会社電通イージス・ネットワークを通じてソープの株式51%を取得した後、段階的に完全子会社とする。ほかの主要株主はソープ社の経営陣。買収完了後は電通グループのグローバルデジタルエージェンシー「アイソバー」の傘下に組み入れ、社名を「ソープ・リンクト・バイ・アイソバー(Soap-Linked by Isobar)」に変更する。
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