【前回記事】「すかいらーく、アプリDL数が3カ月で150万 開発費は2週間で回収——「デジタルマーケティング年鑑2015」事例解説⑨」はこちら
埼玉県飯能市にある飯能商工会議所は、2014年10月10日から3日間で市内飲食店の活性化を目的としたイベント「はんのう路地グルメ2014」を開催した。このイベントは、参加者がチケットを購入し、ガイドマップを片手に飲食店を食べ歩きするというもので、今回で4回目となる。
これまでの参加者の年齢構成を見ると40~70代が7割を占め、40代以下の新規参加者の掘り起こしが課題だった。また、次回以降の開催に生かすために、紙でのアンケートだけではなく、参加者の行動データを取得し、分析できる方法を探していた。
そこで今回、期間限定でiPhoneとiPad専用の公式サポートアプリを提供。アプリと連動したジオフェンシング(位置情報による仮想のフェンスをつくって一定エリアにクーポンなどを配信する技術)機能と、Bluetoothビーコン(近距離無線通信技術)によるO2Oの実証実験を行った。
アプリはイベントの実施エリアや参加店舗の周辺に接近した時に、店舗の情報をプッシュ通知してくれる。そして、店舗内でアプリを起動するとビーコンで自動的にチェックインし、ポイントが貯まるという仕組みだ。ポイントが貯まると、イベントの記念品がもらえる。
今回の施策によって、アプリ利用者は市外からの参加者が多く、20~30代が50%以上を占め、昼間の利用が最も多いことがわかった。アプリを使って店舗めぐりを促すことで、イベントの活性化とO2Oサービスの有効性を検証できた。
取材協力
飯能商工会議所青年部・路地グルメ実行委員会 実行委員長
こちらの記事は、3月10日に発刊された「デジタルマーケティング年鑑2015」(宣伝会議・刊)より一部抜粋しました。事例をご覧になりたい方に向けた書籍です。
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