真面目なPR業界の方々は「PR」という言葉を諦めて、「広報」に統一した方が良いのではなかろうか

【前回コラム】「日本人はマーケティング4.0の議論に入る前に、まず「マーケティング」の意味を腹落ちすることが必須ではないか」はこちら

「PR」という言葉が誤解されている

画像提供:shutterstock

前回のコラムでは、昨年のワールドマーケティングサミットでの日本のマーケティングへの問題提起を受けて、マーケティングという言葉が日本においては狭い意味で使われてしまっているのではないか、という話を書きました。

このマーケティングという言葉以上に誤解が大きくなってしまっているのが、「PR」ではないでしょうか?

アドタイコラムの読者の方々には釈迦に説法になってしまいますが、PRと言う言葉はもともとパブリックリレーションズ(Public Relations)という英単語の頭文字を省略したもの。直訳するなら大衆との関係作りというところでしょうか。

もともと第二次世界大戦中のナチスドイツなどによるプロパガンダの進化などを背景に、企業に普及していったものだそうです。このパブリックリレーションズが日本においては広報と翻訳され、PR(ピーアール)という省略語でも呼ばれるようになり、現在にいたります。

マスメディアが全盛の時代においては、パブリックリレーションズと言っても、パブリックと関係を構築するための手段はマスメディアが中心であったため、ほぼメディアリレーションズがPRの仕事の中心になっていたというのが現実でしょう。

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徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)
徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)

徳力基彦(とくりき・もとひこ)NTT等を経て、2006年にアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。「アンバサダーを重視するアプローチ」をキーワードに、ソーシャルメディアの企業活用についての啓蒙活動を担当。書籍「アンバサダーマーケティング」においては解説を担当した。

徳力基彦(アジャイルメディア・ネットワーク 取締役 CMO ブロガー)

徳力基彦(とくりき・もとひこ)NTT等を経て、2006年にアジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。「アンバサダーを重視するアプローチ」をキーワードに、ソーシャルメディアの企業活用についての啓蒙活動を担当。書籍「アンバサダーマーケティング」においては解説を担当した。

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