良品計画は2014年、同社商品の「体にフィットするソファ」が“人をダメにするソファ”としてネットを中心に話題になったことを受け、キャンペーン「MUJI to Sleep いつでもダメになれる ちょっとダメになる」を展開した。その結果、同年の「体にフィットするソファ」の国内販売数が15万個を超え、関連商品の「フィットするネッククッション」も24万個を突破した。
この結果を受けて2015年は、「体にフィットするソファ」のグローバルプロモーションを展開。より幅広い層から受け入れてもらうために、コンセプトに“リラックス”を加えた。川名氏は、「リラックスというコンセプトを採用したことで、ソファやネッククッションだけでなく、アロマや照明など空間全体の提案が行えるようになりました」と語る。
キャンペーンサイトや快眠促進アプリではグローバル対応を意識し、動画を多用したほか、言語を必要としない「ノンバーバル」な作りとした。また、アプリのアップデートも行い、心拍数から最適な音楽を自動生成する機能を追加。キャンペーンサイトや店頭インスタレーションでは、体にフィットするソファのさまざまな使用方法を提案した。
こうした施策の結果、リラックス系商材の売り上げは大きく伸長した。プロモーション期間中の「体にフィットするソファ」の販売額は、当初計画の約1.5倍、前年比で約2.3倍へと増加。アプリのダウンロード数は、2015年4月時点で184カ国において70万を超えている。
今後は、アジアや北米でのプロモーションの成功に続き、ヨーロッパでも店舗インスタレーションを展開し、“MUJI to Relax”のコンセプトを根付かせていく計画だ。
WEB事業部長 川名常海 氏
こちらの記事は、2016年2月3日に発刊された「デジタルマーケティング年鑑2016」(宣伝会議・刊)より一部抜粋しました。事例をご覧になりたい方に向けた書籍です。
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