【前回の記事】「メディアはどうすれば「PV」や「UU」といった「規模的」指標から脱することができるのか」はこちら
画像提供:shutterstock
Facebookはメディアではないのか
世界中で16億人もの月間アクティブユーザーを擁するFacebook。世界最大のソーシャルネットワークと言うことができるが、それは同時に現代のメディアを語る際に決して外すことのできない“世界最大のメディア候補”でもある。
たとえば、最近の調査では全米の消費者(成人対象)の4割強が、Facebookを通じて日々のニュースを得ていることからも、その規模と影響の大きさを想像することができるはずだ
*1
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図 1 全米の消費者の4割強がFacebookでニュースに接する〜Pew Researchより
そのFacebookを、筆者が世界最大の「メディア“候補”」と呼んだのには、わけがある。メディアであることをめぐり、Facebook自体が揺れているからだ。
今回のコラムでは、そのユーザー基盤において、メディアビジネスの将来を決めかねないFacebook、いや、さらにいえば米シリコンバレーを中心に形成されてきたテクノロジー文化が、メディア文化との間に引き起している文化的相剋に目を向けてみたい。
この8月末、イタリアを訪れたFacebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、現地の大学で行った学生らとの討論会のなかで、驚くべき発言を行った。学生からの「Facebookは、ニュース編集者になろうとしているのか?」との質問に対し、ザッカーバーグ氏は次のように答えたとロイターは報じている。
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藤村 厚夫(スマートニュース)
90年代を、アスキー(当時)で書籍および雑誌編集者、および日本アイ・ビー・エムでコラボレーションソフトウェアのマーケティング責任者として過ごす。
2000年に技術者向けオンラインメディア「@IT」を立ち上げるべく、アットマーク・アイティを創業。2005年に合併を通じてアイティメディアの代表取締役会長として、2000年代をデジタルメディアの経営者として過ごす。
2011年に同社退任以後は、モバイルテクノロジーを軸とするデジタルメディア基盤技術と新たなメディアビジネスのあり方を模索中。2013年より現職にて「SmartNews(スマートニュース)」のメディア事業開発を担当。
90年代を、アスキー(当時)で書籍および雑誌編集者、および日本アイ・ビー・エムでコラボレーションソフトウェアのマーケティング責任者として過ごす。
2000年に技術者向けオンラインメディア「@IT」を立ち上げるべく、アットマーク・アイティを創業。2005年に合併を通じてアイティメディアの代表取締役会長として、2000年代をデジタルメディアの経営者として過ごす。
2011年に同社退任以後は、モバイルテクノロジーを軸とするデジタルメディア基盤技術と新たなメディアビジネスのあり方を模索中。2013年より現職にて「SmartNews(スマートニュース)」のメディア事業開発を担当。
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