「誰もがCNN発の情報にアクセスしやすい状況」をつくる
—誰もが情報発信者になれる時代、世界的ニュースメディアであるCNNの存在意義はどこにあると考えるか。
情報発信元としての「信頼性」、そして発信する情報の「信憑性」が重要なキーワードだ。世の中に流通する情報には“ノイズ”も多い。その中から、有用で質の高い情報を判別・選別し、発信するのが、CNNの大切な役割だと考えている。
ソーシャルメディアが登場した当時、誰もが「既存のニュースメディアにマイナスの影響を与える」と考えたと思うが、数年経った今、それは杞憂だったと感じる。むしろ、ソーシャルメディアとの対比によって、「CNNはどういう存在か/どういう存在であるべきか」がより明確になったという点で、我々にとって意味のある環境変化だった。CNNは今、人々にとって、雑談や噂話、デマといったものと信憑性の高いニュースとを区別するための重要なソースとなっている。
—CNNが発信する情報に価値があることを、オーディエンスに対してどのように伝えているか。
第一に、CNNのメディア企業としての姿勢を通じて伝えている部分が大きい。メディア環境が急速に変化する中で、賢明なメディア企業はどこも積極的な投資を行っている。もちろんCNNもその一つで、必要に応じて適切な投資を行い、組織を常に変革させ続けている。
具体的に言えば、デジタル領域への対応は、今やいかなるメディアも避けては通れない。その中で、ケーブルテレビネットワークからスタートしたCNNがデジタルメディアに着手したのは、1995年と非常に早かった。そのおかげで、世界中のあらゆる情報・トレンドをテレビ/デジタルネットワークを通じて、どこよりも早く発信する体制を早期に確立することができた。それが、現在の優位性につながっている。厳しい環境下を生き抜くためにはイノベーションが不可欠と言うが、まさにその通り。CNNの、直近1年におけるデジタルへの投資は2000万ドルにのぼり、この領域を担う人材も増やし続けている。
世界中のあらゆるニュースを、どこよりも早く・正しく現地で捉え、どこよりも早く発信する–CNNの核であるこの役割を果たし続けるため、我々が世界中に構える支社の数は50にのぼる。情報を得るために、ここまでの投資をしているニュースメディアは他にないのではないか。
第二に、「情報の受け手が、どのようにニュースにアクセスするか」を常に意識してきたことが、メディアに対する信頼につながったと考えている。我々は、自社を「テレビ局」ではなく「マルチメディア企業」と定義しており、テレビもソーシャルメディアも、デスクトップもモバイルも、リニア(初めから終わりまで一直線に連続した形で見てもらえることを想定したコンテンツ)もノンリニアも、すべてが我々にとって重要な資産だと捉えている。
国や地域、また年齢や職業などによって、人が情報・コンテンツにアクセスするタッチポイントは異なる。CNNは、さまざまな人がさまざまなポイント(チャネル)からCNNの情報・コンテンツにアクセスできるよう、メディアを設計している。
例えば、よく言われる「テレビからデジタルへ」のシフトのように、「何かを新しいことに取り組むために、何かを犠牲にする」ということをCNNでは行っていない。CNNのオーディエンスは世界中にいて、彼らが身を置くメディア環境はそれぞれ異なる。あらゆる人が、あらゆるタッチポイントから、CNNの情報ネットワークにアクセスできる体制を築いてきたこと–これはオーディエンスにとって、他のメディアにはないCNNの価値だと自負している。
新着CM
-
販売促進
ファンタジー好きに訴求するグミ カンロ、空想の果実をイメージした新商品
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
販売促進
横須賀市、メタバースで観光誘致 AIアバターの実証も開始
-
コラム
サムライマックのCMに「ありがとう」と言いたい(遠山大輔)【前編】
-
クリエイティブ (コラム)
アイデアが苦し紛れにくっつく瞬間がある――「KINCHO」ラジオCM制作の裏側
-
AD
広告ビジネス・メディア
リアルメディアの可能性に迫る!脱cookie時代のマーケティング戦略
-
販売促進
ベビー用品の速達デリバリー 日本トイザらス、30分以内におむつやミルクを配達
-
AD
特集
広報業務が変わる!PRのデジタルトランスフォーメーション
-
販売促進
「認知獲得」「販促」の両方使えるリテールメディア特性がメーカーの混乱を招く