【前回】「世界で起きるメディア環境の変化を4つの視点で読み解く(後編)」はこちら
©123RF
顧客体験を起点とした編成に舵を切る、米国のテレビ局
これまで2回の本連載では、パーソナライゼーション時代におけるメディア企業のマーケティングを規定する世界的なトレンドとして①コンテンツ、➁顧客体験(CX)、③ディストリビューション、④マネタイズの4つを提示し、解説してきた。今回は、転換期を迎えるメディア産業の中でも、特にテレビに焦点を当てて、そのビジネスの在り方を考えていきたい。
まずパーソナライゼーション時代におけるテレビ局のマーケティング戦略の方向性を探る前に、マクロなテレビリテラシーの変化を見てみたい。
言わずもがなであるが、テレビというメディア自体は、マーケティングを実行するうえでもっとも重要な、放送されるブランドが「エボークドセット」入りを担保する機能としては全メディアの中で最も効果的かつ効率的なものであり、その機能性は疑う余地もない。しかし、視聴者のテレビの視聴態度自体が変化してきている昨今、そのポジションに安住するだけではなく、環境変化に応じた対応が必要になっているということを認識すべきであるということである。
そこで重要なポイントとして見えてくるのは、従来の「枠」ベースつまりタイムテーブルに沿った視聴形態が、受け手である視聴者つまりは「人」をベースにした視聴形態へ変化したというトレンドだろう。
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森井理博(PwCコンサルティング マネージング ディレクター /事業構想大学院大学 特任教授)
森井理博(PwCコンサルティング マネージング ディレクター /事業構想大学院大学 特任教授)
データベースをフルに活用した「バックキャスト・マーケティング」という新たなマーケティング方法論を提唱。1989年電通入社。マーケティング局で戦略プランニング、営業統括局でCS放送局の立ち上げ並びに中国プロジェクト(在任中に「アジアビジネススクール」修了)を担当後、世界最大の外資FMCG企業のアカウント責任者。2014年あきんどスシロー入社、取締役・執行役員 マーケティング本部長。2016年Peach Aviation 執行役員 データドリブン・マーケティング本部長。2018年9月より現職、事業構想大学院のマーケティング担当・特任教授も兼務。
森井理博(PwCコンサルティング マネージング ディレクター /事業構想大学院大学 特任教授)
データベースをフルに活用した「バックキャスト・マーケティング」という新たなマーケティング方法論を提唱。1989年電通入社。マーケティング局で戦略プランニング、営業統括局でCS放送局の立ち上げ並びに中国プロジェクト(在任中に「アジアビジネススクール」修了)を担当後、世界最大の外資FMCG企業のアカウント責任者。2014年あきんどスシロー入社、取締役・執行役員 マーケティング本部長。2016年Peach Aviation 執行役員 データドリブン・マーケティング本部長。2018年9月より現職、事業構想大学院のマーケティング担当・特任教授も兼務。
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