「商品購入・体験のために重点をおくべきは好意を持たせること」、かたや「“デジタルマーケティング”では、顧客獲得効率を最も重視」——。米アドテク企業ガムガムの日本法人、ガムガムジャパン(GumGum Japan)は7月29日、こうしたアンケート結果を発表した。
6月〜7月にかけ、広告主と、広告会社に所属する人合計200人にインターネットで調査したところ、「商品を購入・体験してもらうために、施策展開で重点を置いていることは」との問いに対し、トップは「ブランドやサービスに好意を持たせる」で60.0%となった。一方、「“デジタルマーケティング施策”で最も重視していること」への回答として、「顧客獲得効率を意識いした施策展開」が56.0%で最多だった。後者への回答で「好意度形成を意識した施策展開」は34.0%だった。
ガムガムジャパンは、「全体施策では商品購入や体験を目的に好意度の形成や向上を狙っている一方、デジタル導線で好意の形成よりもクリック単価などの獲得効率を優先する販促目的になっていることが読み取れる」と分析している。
また、広告配信サーバーなどアクセスした先のWebサイトのサーバー以外から発行される「サードパーティ・クッキー」を、グーグルのWebブラウザー「Chrome(クローム)」が禁止しようとしていることについて、「代替手段を模索する」とした人は54.3%。一方、「従来型の手法を選択する」人が20.5%、「結論を先延ばし」が16.5%、「今後も(代替手段を)検討しない」が7.9%となった。これら3つの合計は44.9%と、代替手段の検討の有無はおおよそ二分していることが伺える。
サードパーティ・クッキーの代替手段として挙がったのは、トップが「ファーストパーティデータ」で41.5%、次いで「ソーシャルメディア」が38.0%、「コンテクスチュアル広告」で26.0%だった。グーグルがサードパーティ・クッキーの代替として技術開発を進めているFLoC(コホートの連合学習、Federated Learning of Cohorts)は13.5%だった。
コンテクスチュアル広告は、Webサイト内の画像やテキストをAI(人工知能)技術で解析、推測した内容に合わせて広告を配信するもの。ガムガムが開発しているのはコンテクスチュアル広告。コホートの連合学習(FLoC)も、AI技術を応用した広告配信手法の一つで、個々のWebブラウザーごとに、行動履歴からユーザーの興味関心事項を推定し、それに見合った広告を出す。いずれも閲覧者(ユーザー)のプライバシーに配慮しながら、関連性の高い広告を、Webサイトへ配信することを目的としたもの。
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