コクヨは1月23日、文房具を販売するIoT自動販売機を、羽田空港の複合商業施設「羽田エアポートガーデン」内の直営店に設置すると発表した。国内の文具市場は停滞傾向で、新たな顧客接点の創出を狙う。
- IoT
- Internet of Thingsの頭文字。パソコンやスマートフォン以外の、インターネットに接続して通信する物を指す。クルマや電化製品などの例がある。「モノのインターネット」などと翻訳される。
自販機はデジタルサイネージと大型のタッチパネルを搭載し、画像や動画で商品を訴求する。付属のカメラを通じて購入者の性別や世代を取得し、商品開発や販売企画に活用する考えもある。多言語にも対応する。
ブイシンク社のIoT自販機「スマートマート」を採用した。ブイシンクのIoT自販機は、大正製薬がJR新宿駅構内に設置したOTC薬品の自販機(22年5〜8月)のほか、アパレルブランド「NEW ERA(ニューエラ)」が採用している。
ノートやテープのりなど7種類を販売する。価格は「キャンパスノートセット」が1000円、「ドットライナーセット」が2000円。国内外で人気を集める商品をセットにした「スペシャルボックス」(2000円)も用意した。
「羽田エアポートガーデン」は1月31日開業で、羽田空港第3ターミナルに直結する複合商業施設。物販のほか、ホテルやレストランなど合わせ約80店舗が出店する。
矢野経済研究所の推計では、2022年度の国内文具・事務用品市場は21年度比0.5%増の4016億円の見込み。21年度は20年度比2.0%減の3996億円だった。新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言や行動制限で需要が停滞したほか、企業でリモートワークや在宅勤務が浸透し、オフィス需要も冷え込んだ。海外展開など、新たなユーザー開拓が急務となっている。
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