アマナは10月30日、事業再生に向け、松島陽介氏が設立したInfinity brand capital(代表取締役社長=金子剛章氏)をスポンサーに選定したと発表した。26日の取締役会で決議した。一定以上の債務放棄などが条件。松島氏は、医療ビッグデータ分析のJMDCの代表取締役会長を務める。
Infinity brand capitalを引受先とする第三者割当増資を実施し、5億6189万円を調達する。24年1〜12月の運転資金に2億6189万円、残りの3億円は同1〜9月支出予定の弁済金に充てる。第三者割当の実行後、アマナは2024年1月下旬をめどに上場廃止となる予定。
12月18日に予定する事業再生ADR手続きの事業再生計画案が決議され、私的整理が成立し、債務免除を受けることなどが条件。第三者割当の払い込み後、現代表取締役社長の進藤博信氏は辞任する。取締役からも退く。進藤氏以外の取締役の処遇は今後決定する。
アマナは23年12月期第2四半期時点で、36億1100万円の債務超過。新型コロナウイルス感染症の拡大に端を発した広告宣伝費、販売促進費の削減以降、広告業界の内製化の進展などによって、主力の広告写真事業が低迷していた。
スポンサー選定は23年4月ごろから本格的に開始。アマナの不適切会計による検討辞退が続いたが、同年9月ごろ松島陽介氏の資産管理会社YMCapitalを含む数社から提案があったという。出資条件や支援金の増額などを背景にYMCapitalに決定した。
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