NTTドコモとインテージホールディングスは2023年10月に資本業務提携を締結した。両社の協業による将来像と取り組み状況について、ドコモの石橋英城執行役員とインテージの檜垣歩社長がAdvertising Week Asia(AWA)2024の9月18日のセッションで解説した。
大規模データを活用したマーケティング支援に着手
登壇したのはNTTドコモ 執行役員コンシューマーサービスカンパニー統括長兼マーケティングイノベーション部長の石橋英城氏と、インテージ代表取締役社長でインテージホールディングス取締役の檜垣歩氏。両社の業務資本提携によって実現を目指す、統合型データドリブンマーケティングについて語り合った。
両社の提携の狙いは、メーカーや流通が抱える課題を克服し、データを活用した顧客理解を促進し最適な顧客体験を提供するサポートを行うことだという。ドコモには1億を超えるdポイントクラブの会員基盤とIDに紐づくデータと、dポイント加盟店のネットワークを持つ。マーケティングリサーチ大手のインテージにはデータ技術とマーケティング戦略策定能力という強みがある。
石橋氏は、両社の提携の背景でもある、データ統合を伴うシームレスなOMOマーケティングの必要性について解説した。コロナ禍を経て、オンライン販売やD2Cといった業態が一気に浸透したことで、多くの企業がオンラインとオフラインを統合したマーケティングに取り組むようになった。その実現には付加価値の高いデータ活用がポイントとなるが、世界的なプライバシー保護規制の強化など、その適切な収集の難易度は高まっている。