勝率9割以上!政治キャンペーンの手法を確立したPRコンサルタントの元祖

政治キャンペーンのための広報PRを本格的に実践

アメリカ初の政治コンサルティング会社Campaigns, Inc.を1933年に設立したクレム・ホイッタカー(右)とレオーネ・バクスター(出所: Institute for Public Relations)。

政治や国際紛争と広報PRキャンペーンとの関係を表す用語として、プロパガンダを思い出す方は多いと思います。

また、湾岸戦争時の「ナイラ証言」(1990年)とヒル・アンド・ノウルトン社、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(1992-1995年)時にボスニアの政治広報を担当したルーダー・フィン社など、大手PRエージェンシーが国際紛争を舞台に活動しているのも現実です。

政治キャンペーンにおいて広報PRを本格的に企画実践したのが、アメリカ初の政治コンサルティング会社「Campaigns, Inc.」(以下、キャンペーン社)を1933年に設立したクレム・ホイッタカーとレオーネ・バクスターでした。

2人はメディア広告の購入やダイレクトメールキャンペーンといった、今日でも広く使われている戦略や戦術を開発しました。

エネルギー会社による公共事業反対キャンペーンを支援

2人の最初の成功は、1933年にカリフォルニア州議会が可決したセントラル・バレー・プロジェクト(CVP)を認可する法律を、住民投票によって覆すという極めて野心的なプロジェクトの広報キャンペーンでした。

この巨大な公共事業は、サクラメントおよびサンホアキン渓谷で水と電力を開発、配布、販売することを目的としていました。

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河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)
河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ140社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2600本を超えた(2024年12月31日現在: 2618本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。PRSJ認定PRプランナー(登録番号00279)。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ140社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2600本を超えた(2024年12月31日現在: 2618本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。PRSJ認定PRプランナー(登録番号00279)。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

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