北海道民おなじみのCMが絵本に!? 銘菓「山親爺」を元にした『やまおやじ』発売へ

出版事業を展開する⻄東社は、札幌千秋庵の銘菓「山親爺」のテレビCMを元にした絵本『やまおやじ』を11月27日に発売すると発表した。

絵本『やまおやじ』の書影。帯では、CMソングを歌唱したYUKIのコメントが添えられている。

「山親爺」は、創業100年を超える老舗菓子店・札幌千秋庵の銘菓。「出てきた、出てきた、やまおやじ」というポップな歌詞とメロディーが印象的な「山親爺」のCMソングは、「道民ならだれもが歌える」と言われるほど長年親しまれている。2024年のリニューアル時には、函館市出身の歌手・YUKIさんが歌唱を、札幌市出身の音楽プロデューサー・蔦谷好位置さんが編曲を担当し注目を集めた。

札幌千秋庵の看板商品「山親爺」。1930年の発売以降、長年北海道民に親しまれているロングセラー商品。

昨年、26年ぶりに復活した「山親爺」CM。歌手のYUKIさんが歌唱。

今回刊行される『やまおやじ』は、道産子たちに愛され続けるCMをより多くの人に永く伝え継いでいきたいという思いから企画されたという。物語の舞台はCMと同じく北海道の雪山。お父さんぐまの「やまおやじ」とこぐまが、スキーに乗って川へシャケ採りに出かけるところから始まる、心温まるストーリーになっている。

スキーで山を下る親子ぐまなど、CMを思わせるイラストが多数。

絵と文を手がけたのは、本別町出身で、『しろとくろ』などで知られる絵本作家のきくちちきさん。のびやかな動きや表情を見せる動物たち、北海道の美しい雪景色、リズミカルな文章など、きくちさんらしい新しい「山親爺」の世界が表現されている。「山親爺」のテーマカラーである、青・オレンジ・黒の3版を描き分ける、独特の手法で生み出された色使いもポイント。

また、装丁を手がけたのは函館市出身の佐々木暁さん。発色のよい高級紙を使用し、直接紙に描いたような立体的な色彩と、きくちさんの迫力のある筆致を再現。他にも、雪の存在感を表現するためにニスを塗り重ねる、お菓子の山親爺の包装紙を模した遊び紙に「紅鮭」という色名の紙を使用するなど、随所にこだわりが見られる。

同社は発売に際して、札幌市地下鉄3駅、市内4書店、札幌千秋庵本店に特設スポットを設置。本書や山親爺、北海道に関するクイズ&スタンプラリーを開催するという。

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