若年層認知「ほぼゼロ」から積み上げ モトローラが「ガラケー時代のブランド」印象を払しょくできたワケ

スマホ飽和時代の中、目黒蓮で築いた“第4の選択肢”

モトローラ・モビリティ・ジャパンは、2024年9月から俳優の目黒蓮をブランドアンバサダーに起用している。成熟したスマホ市場で「ガラケー時代のブランド」イメージが残る中、同社は単発施策ではなく「ブランド再定義プロジェクト」として施策を継続。第1弾後に認知率は約1.7倍、第2弾後に約2倍へ伸長したという。マーケティング部長の清水幹氏に狙いを聞いた。

2月20日から発売した「motorola edge 60」

2月20日から発売した「motorola edge 60」

清水氏は2024年当時を振り返り、同社の若年層認知は「ほぼゼロに近い状態」だったと話す。日本のスマホ市場は成熟し、iPhoneが半数以上のシェアを占める中でAndroidブランド同士が競争している状況だったと振り返った。その中で、モトローラには「ガラケー時代のブランド」という印象が残っており、プロダクト単体の機能訴求では埋もれてしまうと判断した。そこで必要とされたのが、“ブランドの顔”となる存在だった。

同社が掲げたキーワードは「最先端の民主化」。最先端のスマートフォン体験を一部の層だけでなく、より広い層に届ける。その目的を体現できる存在として目黒を起用し、「ミニREN」というキャラクターを軸にシリーズ広告を企画した。

清水氏は、目黒を継続起用している理由について「単発の広告施策」ではなく、社内で「ブランド再定義プロジェクト」と位置づけて継続していると説明した。

「無難」ではないブランドを求める層を狙う

想定ターゲットは10代後半から30代前半の若年層で、Z世代から若年ミレニアル層までを含む。特に重視するのは、SNS感度が高く「無難な選択」は退屈かもしれないと感じ始めた人、みんなと同じではない選択肢を探している人、トップ3スマホ以外の“第4の選択肢”を求める人だという。

自己表現を楽しみ、デザインや世界観でブランドを選び、AIにも「便利」だけでなく「楽しい」を求めるなど、スペック重視ではなく体験や感情でブランドを選ぶ層を強く意識している。

シリーズを通して一貫している方針は「ビッグスマホブランドと同じCMにしない」ことだ。AIやスペックの羅列ではなく、世界観と物語で“ブランドらしさ”を伝える。その積み重ねによって、機能を知ってもらう前段にある「ブランドとしての想起」を取りにいく狙いだ。

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