Xの“自動翻訳”で広報環境も変化か 日本企業の投稿が外国人に見られる時代、入社式にも「おめでとう」 巨大肉やピーナッツ入りコーラなど文化流入も

Xでアメリカの食文化やライフスタイルに関する投稿が話題になり始めている。背景にあるのは、Grokを活用した他言語ポストの自動翻訳とレコメンド機能の本格稼働だ。日米双方の投稿が「おすすめ」上で可視化されやすくなったことで、両国の文化やトレンドが相互に流入しやすい環境が生まれている。日本企業とアメリカ企業の広報アカウントにも、国境を越えたユーザーの反応が見られ始めており、企業の情報発信にも変化の兆しが出てきた。

Xではアメリカの大きな肉を使ったバーベキューが話題に(画像はイメージ)

この機能が本格的に動き始めたのは3月末だ。イーロン・マスク氏は米国時間で3月29日、自身のXで「Grokが他言語ポストを自動翻訳し、レコメンドする機能が動き始めている」と投稿した。30日には同機能が本格的に稼働し始めたことを明らかにしている。ブラウザ版、iOSアプリ、Androidアプリのいずれでも、他言語の投稿が自動翻訳され、「おすすめ」タブに表示される仕組みが導入された。

従来のXにも外国語ポストを翻訳する機能はあったが、ユーザーが自ら「翻訳ボタン」を押して読む必要があった。現在は、少なくとも一部のユーザー環境では、最初から訳文付きでタイムラインに流れてくるようになっている。翻訳されたポストには「英語からの翻訳」といった表示が出て、「原文を表示」をクリックすれば元の言語に戻して閲覧することもできる。

アメリカの食文化やジョークが日本語圏で拡散

こうした機能の導入後、Xではすでに変化が見られる。3月29日から30日ごろ以降、アメリカの文化、とりわけ食文化やジョーク、ライフスタイルに関する投稿が、日本ユーザーの間で急速に話題になるケースが複数確認されている。

たとえば、大きな肉を焼くBBQの投稿には、日本語圏で「美味しそう」「食べ比べしたい」といった反応が広がった。南部の食事文化を紹介する投稿も「今まで知らなかった文化」としてシェアされている。

さらに、コーラにピーナッツを入れる飲食習慣が話題になるなど、日米双方の投稿が相互に見えやすくなったことで、これまで日本語圏では広く流通してこなかったアメリカの日常的な文化が、「おすすめ」経由で可視化されている。

JALやテスラにも越境的な反応

この流れは企業広報にも及び始めている。日本航空(JAL)が4月1日、グループ合同入社式の動画を投稿したところ、アメリカ・テキサス州のユーザーによる「すべてがとてもカラフルに見えますね。おめでとうございます」といったコメントが、翻訳付きで表示されていた。

反対に、アメリカ企業の広報アカウントの投稿が、日本語に翻訳されて流れてくる例も出ている。テスラが4月3日、自動運転支援システムについて投稿した際には、日本ユーザーからのコメントが見られた。

現状では、こうした国境を越えた反応はまだ多いとは言えない。ただ、企業の投稿は従来以上に海外ユーザーの目に触れやすくなっている。こうした状況を踏まえると、企業広報も今後は、日米双方のユーザーにどう見られ、どう反応されるかを意識する局面に入りつつあると見られる。

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