かつて「転売の温床」と批判されてきたメルカリが、変わり始めている。日本マクドナルドのハッピーセット「ちいかわ」の玩具付録について、発売から一定期間の出品禁止を決めた。2025年の「Nintendo Switch 2」では「規約違反の不正出品」への対応にとどまっていたが、今回は玩具付録の出品そのものを禁止。Switch 2問題を受けて策定した新方針が、今回のハッピーセットの出品禁止措置につながった形だ。
メルカリ新方針のきっかけになった「Nintendo Switch 2」
人気商品の出品を制限すれば、利用者数や取引量など経営面への影響も考えられる。それでもメルカリは、AdverTimes.の取材に対し、「マーケットプレイスの安心・安全を守っていくことが良い結果を導くと考えている」と回答。今後についても「安心・安全に悪影響をおよぼすと判断した場合は、出品禁止の可能性がある」としており、同社の本気度がうかがえる。その裏側を取材した。
コロナ禍でも顕在化したメルカリ転売問題
メルカリでは以前から転売に関する問題がたびたび発生していた。コロナ禍ではマスクや消毒液などが高額転売され、品不足や価格高騰への影響を指摘された経験がある。そこで同社は、2021年に「マーケットプレイスの基本原則」を策定し、出品や取引に関する判断、利用規約やガイドの見直しなどを行ってきた。
一方で、その後も人気商品や限定商品の転売をめぐる問題は継続して発生していた。ゲーム機やキャラクターグッズなどが発売直後から大量に出品され、定価を大きく上回る価格で取引されるケースもあった。発売直後の買い占めや店舗混雑にもつながり、ハッピーセットなどでは付録だけを目的に購入され、食品の放置や廃棄につながるケースも問題視されてきた。
メルカリの「マーケットプレイスの基本原則」では、「誰もが安心して参加でき、あらゆるものが取引できる、多様で自由なマーケットプレイス」を目指すとしており、同原則に関するホワイトペーパーでも、メルカリが取引の自由に介入し、制限することが正当化されるのは、「他者の生命・身体・財産などに具体的な被害を及ぼす可能性が高い場合に限られる」という考え方が示されている。
