“ライフ・ライフ・ライフ” なZ世代 若手に翻弄される採用現場、最新調査で見えた本音と “振り向かせる工夫”

20代キャリア採用の現場で、Z世代が仕事だけでなく生活とのバランスを重視する傾向が改めて明らかになった。就活サイトを運営する学情が5月19日に公表した企業・団体の人事担当者への調査結果では、20代採用で感じるZ世代の特徴として「ワーク・ライフ・バランス重視」が81.6%で突出した。

高市早苗首相は、自民党総裁選直後のあいさつで「ワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる」と発言したことで大きな話題を呼んだが、採用市場で見えているZ世代の価値観は、「ワーク・ワーク・ワーク」の姿勢とは大きく異なることが明らかになった。

学情は20代専門転職サイト「Re就活」などを運営する就職・転職情報会社。調査は企業・団体の人事担当者と、「Re就活」来訪者である20代の転職希望者を対象に、Web上のアンケートで実施した。企業調査は2026年3月16日から4月10日まで、求職者調査は4月5日から15日まで行った。有効回答数は企業調査が295件、求職者調査が154件だった。

20代採用で感じるZ世代の特徴として、最も多かったのは「ワーク・ライフ・バランス重視」で81.6%。2位は「柔軟な働き方を求める傾向」47.6%、3位は「タイパ(タイムパフォーマンス)重視」31.6%だった。上位には働き方に関わる項目が並び、「情報リテラシーが高い」「スキルアップや成長への意欲が高い」といった能力や仕事への意欲に関する項目を選んだ企業は、2割前後にとどまった。

自由回答では、企業側から「ワーク・ライフ・バランスのライフが重要でワークへの責任感が低い」「業務内容より福利厚生面を重視して会社選びをしている人が多い」「会社、業務の魅力より、いかに自由に働けるかが求められている」といった声があがった。

また、「『入社後にこうなりたい』より『企業が自分に何をしてくれるのか』を重視しているように感じる」「コンプライアンス重視、休暇の取りやすさの質問多数」「あまりお金に執着せず、自分の時間が大事」といった回答も寄せられた。一方で、「就活のキーワードに『成長』をあげる者が増えた」とする声もあり、企業側の受け止めには濃淡が見られる。「成長意識が希薄、反応が鈍い、社会規範意識が薄い」との意見もあった。

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