近年、日本の夏は酷暑化の一途をたどっている。消防庁の発表によると、2025年5月から9月までの全国の熱中症による救急搬送人員は過去最多の10万人超を記録。2026年4月には気象庁が、最高気温40℃以上の日の呼称を「酷暑日」と正式決定するなど、熱中症対策の重要性は高まるばかりだ。
行政側も2024年施行の改正気候変動適応法に基づき、暑さをしのぐために誰でも利用できる避暑施設「クーリングシェルター」の活用を進めている。こうした社会背景を受け、キリンビバレッジの「世界のKitchenから」ブランドは、「夏を楽しみたい気持ちに、そっと寄り添う」という新たなブランドコミュニケーション方針を掲げ、自治体へのクーリングシェルター支援や酷暑地域へのキッチンカー出動など、2026年も官民連携の熱中症対策啓発に注力する。
熱中症対策が夏の”当たり前”となる中で、同ブランドが提供する価値とは何か。同社マーケティング部でブランド担当主任を務める佐藤翔氏に話を聞いた。
世界の家庭の知恵から生まれたシリーズ
「世界のKitchenから」は、キリンビバレッジが2007年から販売している飲料ブランド。世界中の家庭や農園などを直接取材し、現地で得たレシピや素材、”おいしい知恵や工夫”を基にコンセプトを決めて試作し、製品に落とし込むという手法で開発されている。ペットボトル飲料のみならず、過去にはチルド飲料やスープなどカテゴリを横断した多様な商品展開を行ってきた点が特長だ。
現在は、2011年発売の「ソルティライチ」シリーズを中心にブランドを展開。同シリーズは、塩とフルーツと氷を組み合わせて作るタイ・チェンマイの伝統のデザート「ローイゲーオ」からヒントを得て開発されたもので、発売当初から「塩分・水分補給」の訴求を継続して行っており、熱中症対策飲料としても多くの支持を集めてきた。
官民一体で挑む、一歩踏み込んだ熱中症対策
2026年の具体的な取り組みが、「熱中症予防声かけプロジェクト」と連携した2つの支援策だ。
1つ目は、今年で3年目となる全国の自治体に向けたクーリングシェルター応援施策である。専用ページを通じて募集を行い、抽選で最大60自治体のシェルターへ「キリン 世界のKitchenから ソルティライチ 500mlPET」を提供する。
2つ目が、今年度からの新たな施策「ひと涼み応援キッチンカー」だ。6月26日・27日に、昨年度に40℃超えの気温を記録した東京都・府中駅前(光と風の広場)に出動。熱中症予防の声かけを実施しながら、暑さ対策グッズや飲料を提供する。
熱中症予防声かけプロジェクトが主体となり、プロジェクトを応援する企業からのサポートを受けて実施する「ひと涼み応援キッチンカー」。キリンは2015年より同プロジェクトに参画している。



