アメリカ進出40年余 ヨックモックがNYで問うた「私たちを知っていますか」【前編】

筆者はヨックモックが好きだ。

学生としてニューヨークで暮らしていた頃から最近に至るまで、アメリカ人へのギフトに何度もヨックモックを選んできた。日本からのお土産はもちろん、誕生日やお礼、誰かの家を訪ねるとき、職場の人たちに分け合ってほしいとき。日本のブランドでありながら、長い説明を添えなくても楽しんでもらえる。日常のお菓子よりも特別で、それでいて相手に負担を感じさせるほど大げさではない。この絶妙な距離感が、アメリカでギフトを選ぶときにとても頼りになる。

味が好きなのはもちろんだが、筆者が惹かれるのは、ヨックモックがまったく力んでいないところである。

日本のお菓子は、ときに可愛すぎる。味はすばらしいのにパッケージが安価に見えたり、説明文が多すぎたり、季節感や高級感を盛り込みすぎて、デザインが細かくうるさくなったりすることもある。ヨックモックは違う。缶の形、直線と平面の収まり、グラフィック、色。そのすべてに「静」のこだわりを感じる。おいしさも、高級感も、日本らしさも、大声で主張しない。何かを足して価値を誇示するのではなく、余計なものを入れないことで品格を保っている。

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ヨックモックが、ニューヨークで開催されたSummer Fancy Food Showに出展。会場では抹茶味のシガール「Cigare au Matcha」が人気だった。Photo: Niena Etsuko Hino

華美ではないが、印象には残る。可愛らしさに頼らないが、冷たくもない。ヨックモックの缶には、抑制のなかに、人に贈るものとしての丁寧さがある。

NY在住の筆者は、ヨックモックをギフトとして必要とするとき高級百貨店のBergdorf Goodmanへ行く。オンラインでも購入できるが、ギフトはその日、あるいは翌日に必要になることも多い。ニューヨークですぐに手に入れたいと思えば、頼れるのはBergdorf Goodmanだ。
(Saks Fifth Avenueでも取り扱いがあるようなのだが、足を運ぶのはBergdorfのほうが筆者には便利であり、購入したものをヨックモックの袋に入れてもらえるわけではないため、Bergdorfの袋で渡してもらえるほうをつい選んでしまう)

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NYから解説!日本企業のグローバルブランディング
日野江都子(企業ブランディング・プロデューサー/ 国際イメージコンサルタント)

東京生まれ、ニューヨーク在住。フリーランスを経て、2004年、ニューヨークでリアル コスモポリタンを設立。日欧米亜合わせ数千人のハイプロファイリング・クライアント(日系企業や外資企業日本法人の経営層、政治家、財界人、セレブリティーなど)の包括的なブランディングを手がけてきた。施策提案など総合的なコンサルティングを実施し、高い評価を得ている。主な著書『仕事力をアップする身だしなみ 40のルール』(日本経済新聞出版社) 、『Premium Image Management for Men』DVD監修(SONY PCL)、『NY流 魅せる外見のルール』(秀和システム) など。

日野江都子(企業ブランディング・プロデューサー/ 国際イメージコンサルタント)

東京生まれ、ニューヨーク在住。フリーランスを経て、2004年、ニューヨークでリアル コスモポリタンを設立。日欧米亜合わせ数千人のハイプロファイリング・クライアント(日系企業や外資企業日本法人の経営層、政治家、財界人、セレブリティーなど)の包括的なブランディングを手がけてきた。施策提案など総合的なコンサルティングを実施し、高い評価を得ている。主な著書『仕事力をアップする身だしなみ 40のルール』(日本経済新聞出版社) 、『Premium Image Management for Men』DVD監修(SONY PCL)、『NY流 魅せる外見のルール』(秀和システム) など。

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