街の一角がまるで異国の地に——。サントリービバレッジ&フードは「サントリー烏龍茶」の発売45周年を記念し、東京・渋谷で体験イベント「烏龍紀行」を10月9日から開催する。会場では、携帯電話は機内モード、日本語が通じず中国語が飛び交うという環境で、日本にいながら異国の地を味わえる。10月12日まで。
渋谷の街の一角に、まるでそこだけ国が変わったように、中国語の看板が並ぶ。サントリーは「三得利」と表記されるなど日本語は全く見当たらない。入口でスマートフォンを機内モードにし、ウーロン茶とトラベルノートを受け取って中に入ると、赤いランタンや中国語の書かれた段ボール、ぶら下がった洗濯ものまで、異国情緒たっぷりだ。
湯気の立ち上る屋台に近寄ると店員から中国語で話しかけられた。いくつ買いたいのか、空腹かなどを尋ねられたのだが、翻訳もない環境では肉まん1つを買うのも至難の業だ。さらに進むと、路上市では外国語で話しかけてきた人に写真を撮ってもらったり、土産物店でステッカーをもらったりと、本当に言葉の通じない国を訪れたような体験ができる。
入り口では携帯電話を機内モードに
普段は日本語のファミリーマートの看板も、期間限定で中国語表記に
サントリー烏龍茶のブランドを担当するサントリービバレッジ&フード SBFジャパンブランドマーケティング本部の堀江雄太氏は、この異国情緒にあふれる空間を「45年という歴史がある商品だからこそまとえる空気感」と表現する。緑茶などの茶飲料の購買層は40~50代がボリューム層だが、ウーロン茶に関しては20~30代などより若い世代の購入者も多いため、若年層への訴求としてイベントを企画したという。若者が多い渋谷で、積極的に情報を発信してくれることから、海外に行かずとも没入できるようなディテールにこだわったという。堀江氏もオープン前の10月8日朝に初めて会場を見て「あまりの本場の雰囲気に驚いた」と話す。
周囲は確かに日本だが、会場だけ異国の雰囲気が漂う
その担当者を驚かせるほどの異国の雰囲気をつくったのが、クリエイティブ・ディレクターの皆川壮一郎氏だ。新しい商品であれば広告がメインになるが、「長い歴史を持ち、生活に溶け込んでいる商品だからこそ、風景をつくった」という。飲み物というジャンルにとどまらず、スタイルや暮らしなどサントリー烏龍茶のもつ魅力が詰まった世界を体験してもらうため、路地裏すべてを街に仕立て、あえてフォトスポットも設けなかった。
皆川氏は今回のイベントを「広告ではなく旅」と表現。「日常から少し離れたところに旅をし、食べて、飲み、雰囲気や風景など街を体験してもらいたい」と話している。






