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海を越えた広告キャンペーンに称賛——「新聞広告の日」式典開く

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日本新聞協会は20日、第57回「新聞広告の日」記念式典を都内で開催した。優れた新聞広告を顕彰する「新聞広告賞」と公募形式の「新聞広告クリエーティブコンテスト」の表彰が行われ、広告主や広告会社、新聞社など約620人が来場した。

新聞広告大賞を受賞した集英社の堀内丸恵社長(左)と、新聞広告クリエーティブコンテストで最優秀賞を受賞した日本経済広告社の石井啓之氏(右)

第34回「新聞広告賞」の大賞に選ばれたのは、集英社の「『ONE PIECE』コミックス3億冊突破記念キャンペーン『ニッポン縦断!OPJ47クルーズ』」。人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の単行本の累計発行部数が3億冊を突破したことを記念して実施したもので、漫画のキャラクターと47都道府県の名所や特産品を組み合わせ、全国47都道府県の49紙に全15段広告を掲載した。

キャンペーン中にはどのキャラクターがいつ登場するのかについてSNSなどで話題に。主人公の「ルフィ」は最後、海を越えて米国のニューヨーク・タイムズと台湾の中国時報に登場しファンを驚かせた。

集英社の堀内丸恵社長は、「(ONE PIECEは)日本だけでなく、海外でもナンバーワンになるという思いを込めた」としたのち、「新聞読者は熱心な読書人でもある。新聞は最も重要な広告媒体」と述べた。

続いて、若手クリエイターを対象にした「新聞広告クリエーティブコンテスト」の表彰が行われた。今年のテーマは「食」で、1254作品の応募の中から、最優秀賞には石井啓之氏(日本経済広告社)の「命の交換」が選ばれた。石井氏は壇上で、「テーマに真摯に向き合って、ポジティブに表現することを心掛けた」と話した。

このほか、「ONE PIECE」のキャンペーンを担当した集英社宣伝部の岡村裕介氏、新聞社企画部門で新聞広告賞を受賞した「3.11大震災復興支援企画 みやぎ風プロジェクト」を担当した河北新報社営業局の石畑雄啓氏がそれぞれ企画の意図や成果について発表した。

集英社の岡村氏は、企画の背景や裏話を披露したのち、「毎朝読者の元に届き、保存しておくことができる新聞広告の特性をいかんなく発揮した」とコメントした。

河北新報社のプロジェクトは、東日本大震災による風評被害と震災の記憶の風化を食い止め、地域の食材を応援する目的で実施しているもの。石畑氏は、「地方新聞社の役割とは、その地域の悩み事を発見し、解決すること。かかりつけ医のような役割だと思う。解決までは難しくても、発見することが大切」と強調した。

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