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ソーシャルメディアブーム、本音は「沈静化してほしい」? ――113社のWeb担当者に聞く<後編>

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この1年でツイッターをはじめ、ソーシャルメディアを活用した企業のプロモーション事例が次々と登場した。現在、多くの企業がWeb上で双方向型のコミュニケーションに次々と乗り出している。さらには前編でも紹介したとおり、フェースブックへの注目度がツイッターを上回るなど、2011年も当分「ソーシャルメディアブーム」が続きそうだ。

このブームを、当事者である企業のWeb担当者らはどのように捉えているのだろうか。雑誌「宣伝会議」編集部が1月15日号特集のために113社の担当者に実施したアンケートの回答から、担当者の「本音」の一部を以下に紹介する。

クリエーティブクラスはフェースブック、中流のツイッター

「既にソーシャルメディアはユーザーの階層分けが成されているように思うが、クリエーティブクラスはフェースブック、中流のツイッター、社会人や学生はミクシィ、低年齢層はモバゲー……など、サービスごとに所得や職業での階層分けが今後さらに進む。それに伴い、ミクシィからツイッター、ツイッターからフェースブックなど、ユーザーの大移動が起きるだろう」(メーカー・大手)

一部の「トンがった人たち」の盛り上がり?

「マス広告を展開できない中小企業にとってはありがたい時代。当社もだいぶその恩恵にあずかり、各方面から評価して頂いたが、社内や取引先にはまだピンときていない様子。“しょせんは一部のトンがった人たちだけでの盛り上がり。一般人はまだそこまでいってない”というムード。経営者レベルでその利用価値をいち早く理解し、全社的に実践している企業(例:ソフトバンク)と、担当者レベルで留まっている企業では大きく差がついていくと感じる」(メーカー・中規模)

「大前提として、社内での理解を得られるかどうかが論点になる。ツイッターをきっかけとした交流会なども盛んではあるが、そういったことに参加する、ネットワークにつながっているという環境に対する自己満足で終わっている気がする(アウトプットが見えない)」(サービス)

ブームは落ち着き、リアル媒体との共存が進む

「ブームという潮流は去り、常用ツールになる。使う人はよく使うが、まったく使わない人もいるという状況になり、我々も使用者をよく見据えて繊細なマーケティングをせねばならないのでは? 世の中の人々にアテンション(注意喚起)を行うツールの一つとしては、一部の方に有効である、というレベルでの考えになる。逆に、リアル媒体がなくなることもなく、共存していくのではないか」(メーカー・大手)

ファンページも、作ることが目的に?

「(ソーシャルメディアブームは)一度沈静化してほしい。ソーシャルメディアでの取り組みは企業としての基本。その中で一過性のブームにしてしまうことで、残念な企画や踊らされる企業が出てくる。その結果つまらない企画や詐欺まがいの広告でお客様が離れてしまうことが一番怖いこと。フェースブックのファンページも、作ることが目的となってしまって、そこでお客さまに何を提供するのかを考えずに公開してしまっている企業も散見される」(メーカー・中規模)

さまざまな意見が寄せられたが、一致しているのは「ブームの段階は去りつつある」という冷静な見方であり、「シビアに効果を検証して取捨選択する段階に入っていかねばならない」という意識に移っているのではないだろうか。(「宣伝会議」編集部)

《前編はこちら》

企業のフェースブックへの注目度、ツイッターを上回る――113社のWeb担当者に聞く<前編>

宣伝会議1月15日号/特集 「成果のあったWEBプロモーション 仕掛けた113人」