データ提示だけでは広告主は動かない
電通・MCプランニング局MCプロデュース室・前田淳子氏。1993年電通入社後、主に雑誌を中心としたメディアプランニングや広告企画に携わってきた
雑誌業界は、ここ3~4年で純広告がどんどん減少してしまいました。一方で広告主とのタイアップ記事の比率が急速に増加しています。純広告だけでは伝えたいメッセージが届きにくい世の中になっているのです。この傾向は全てのメディアにも言えることです。
媒体資料に載っている部数やそのメディアに関するマーケィングデータを提示するだけの商売はもうできなくなってきています。編集長が何を考えていて、その雑誌の未来がどうなっていくのかということまで頭に入れた上でカスタマイズされた提案をしていかないと、もはや広告主は動かない時代になっています。
タイアップ記事の扱いも正々堂々と雑誌の真ん中で、編集長の力を借り、どこまでみんなが一緒になって読者を惹き付けるコンテンツを作ることができるか、と質が求められるようになっています。
ヒットを生む雑誌は、人気読者を通じてメッセージが伝わる
そこで、必要となるのはその雑誌の持っている「メッセージ」を伝えるための「語り部」の存在です。
編集長と編集者だけで誌面を作るのではなく、いかにそれを具体的に誌面におとす時に「語り部」となり、雑誌の持つイメージを作り手の分身となって伝えることができる人たちをバラエティーよく保持しているかが勝負になります。
桃屋のラー油などヒット商品の泉と言われている「Mart(マート)」は、語り部にあたるトレンドを先取る人気読者を使い彼女たちのメッセージをきちんと伝えている雑誌なのです。
また、読者や広告主に支持される雑誌は、作り手側が一貫してブレないメッセージや確固たる信念を持ち、読者に対してそれらをきちんと伝えることができています。そうすることによってその雑誌は強いブランド力を持ったオンリーワンの存在となっていくのです。これは雑誌だけに限らず、全メディア共通の話だと思っています。(談)
「編集会議」2011春号(3月28日発売)「雑誌成功の5カ条」から一部掲載
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