コラム

33歳、現場プロデューサーが考えるエージェンシーの未来

“Adverprise”(事業的広告)への拡張。 ―2013年の展望と、プロデューサーとしての抱負

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謹賀新年。あけましておめでとうございます。
新年、最初のコラムということで、いままで書いてきた「具体的な事例紹介を通してエージェンシーのプロデュース業について考える」という形式ではなく、このタイミングでの定番ネタ「2013年の展望」と「今年の抱負」をまとめてやってみたいと思います。どうぞ、お気軽にお読みください。

2013年の展望。

2012年は世界中で国のリーダーが交代した年だと言われています。であれば、2013年はその体制が具体的に動き出し、その影響が表われてくる年、現場が変わっていく年になりそうです。
また、既存の枠組みを変えそうなキーワードも出揃ってきた感があります。デジタル、ソーシャルメディア、スマートフォン、ビッグデータ、グローバル・・・いずれも数年前から注目されてきた要素ですが、個々の議論が深まってきたように感じます。
このような背景があるので、2013年は(各要素単体ではなく)ビジネス総体としての何らかの変化が見られるかもしれません。
まず、目新しいネタ一発で、新奇性、話題性、人々の注目を獲得するのはさらに難しくなるのではないでしょうか。(現状でも既にその兆候は出てきていますよね。たとえば広告賞などでも背景や社会に対する影響まで把握していないと理解、評価しづらい施策が増えてきたように思えます)
そこから受ける印象やメッセージ(だけ)に新しさや感動が存在する広告ではなく、広告施策を通しての体験に新しさがあり、その新体験がやがて生活習慣として定着してくるようなものが必要になってくると考えます。
だとすると、単発の広告キャンペーンではなく、中期的な広告施策の運用が求められてきます。全体を企画でき、各方面へのネタの仕込みから盛り上げまでをまとめ上げ、中期的にクライアントと並走していく、といったエージェンシービジネスの芽が、既存の広告代理店から生まれてくると思います。(あるいは、そのようなものが黒船としてやってきて、グローバル化の波が現実に押し寄せてくるかもしれません)

そのような展望の中、ブランドのあるべき行動を捉え、中期的な運用の方針を示し、仕組みをプログラムし、そのためのプロジェクトを起こす。そうすることで、世の中に対しての有用な情報をプロデュースしていく統括的な役割も重要になってくると思います。
それには、強力なクリエイティブはもちろん、PR、イベント、ソーシャル、テクノロジーなどの各種要素のダイナミズムを把握し、組み上げていく力、着地させるための対話・ネゴシエーション力が必要だと思います。
(だからこそ、プロデューサーはゆだねることも大切だと考えています。多様な要素を1人ですべてまかなえないので)

2013年の抱負。

ということで、2013年の抱負ですが、テーマは「拡張」にしようと思います。新しいことをゼロから探すのではなく、既に出揃っている要素をうまく組み上げていくこと、また自分自身の拡げてきた領域をさらに拡張していく年にしたいです。
具体的には2つあります。
1つは、上記「2013年の展望」を具現化する施策を実施すること。
もう1つは、エージェンシーの新たな武器になるような、事業プロジェクトを立ち上げて推進していくことです。
いずれも、もはやadvertise(広告)というよりは、enterprise(事業)的な意味合いを帯びていると思いますので、広告の拡張としての事業的広告 “adverprise” (と名付けてみました)をプロデュースできる年にしていきたいと思います。

それでは、本年もよろしくお願い申し上げます。


【梅田 亮「33歳、現場プロデューサーが考えるエージェンシーの未来」バックナンバー】

「33歳、現場プロデューサーが考えるエージェンシーの未来」バックナンバー

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