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ストックフォトで被災地支援 JWTジャパン、アマナイメージズらが新プロジェクト立ち上げ

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クリエイターやアーティストに本業の中で無理なく継続できる仕組みを

ロゴ。デザインはキギの渡邉良重さん。

ロゴ。デザインはキギの渡邉良重さん。

東日本大震災から2年が経ち、支援活動の課題が「継続性」へと移り変わる中、クリエイティブ界の新しい被災地支援プロジェクト「ART GIVING Project」が4月18日に立ち上がった。主体となったのは、JWTジャパンとアマナイメージズ、被災地支援ボランティア組織「ふんばろう東日本支援プロジェクト」の3者。ストックフォトサイトを活用して被災地支援をする新しい枠組みだ。

「ART GIVING」トップページ。

3者の出会いの場は東北だった。JWTジャパンのクリエイティブディレクター新開宏明さんは、仕事仲間と震災後たびたび東北に赴きボランティア活動に参加してきた。その中で多くのアーティストや写真家に出会い、そのありあまるエネルギーを肌で感じていた。「もっとこのパワーを有効に使えないだろうか?それも私たちらしいやり方で」。東京で仕事を持ちながら、東北に通いつづける支援の形にはいずれ限界がくる。もっと継続的に、普段の仕事の中で無理なくできる支援の形を作りたいと思った。

その思いに共鳴した有志たちと立ち上げたのがこのプロジェクトだ。写真家たちに支援目的で作品提供を呼びかけ、専用のストックフォトサイトにアップする。ユーザーが払った使用料の50%が、事務局を通じて支援金となる。システムの提供・運営はアマナイメージズが全面的に協力し、売上金はふんばろう東日本支援プロジェクトを通じて被災地に届けられることになった。

kirishima_art tajima_art

hanachoco_art miyazaki_art
作家ごとのページ。通常のストックフォトにはない、個性的な写真が集まった。

桐島ローランドさん、田島一成さん、徳山宗孝さんなど約15人の写真家と、ペインターのミヤザキケンスケさんが協力を快諾してくれた。ロゴはキギの渡邉良重さんがデザイン。ロゴデータは参加する写真家に進呈されるほか、ユーザーにも写真の購入時に提供され、支援参加の印となる。

ART GIVING Projectの写真は、作家がプライベートで大切にしている、個人の想いの詰まった作品が多い。「個性の光る、小さなギャラリーのようなサイトになりました」とアマナイメージズ代表取締役社長の小羽真司さんは説明する。

支援金は現地で開催される写真やアートのワークショップや、被災地の伝統芸能や芸術活動のサポートなど、ニーズに応えながら使われる。ゆくゆくは写真に留まらず、アートによる企業の被災地支援のプラットフォームになるなど、「ARTGIVING」をひとつの運動体として大きく育てていきたいと考えている。