実際に虎オバチャンの企画書は「池で、虎ガラのファッションをした大阪のオバチャンとイケメンが漂流している様子を撮影し、話題にすると共に映画を紹介します。元々は少女であったはずのオバチャンが、なぜ虎ガラを着るようになったのか?という謎を取材し、映画のストーリーと合わせて紹介を行います」というだけのものです。
逆のことを言うようですが、一体化と同時に、「コンテンツ」と「広告」はそれぞれ独立している必要があります。例えば記事の中でオバチャンは映画について何も語っていません。もしオバチャンが「この映画すごく感動するのよ~」と言えば、単なる提灯記事になってしまい、読者は「これは広告だ」と思って離れてしまいます。
共通キーワードは、商品を“褒める”ためではなく、一つの記事の中でコンテンツと広告が同時に掲載されている “理由”として設定する必要があります。そして、コンテンツが“主役”でないとシェアされませんので、商品は、コンテンツを作るための情報またはツールといった“脇役”として登場させる必要があります。
今回で言えば、虎オバチャンとデートすることがあくまで“主役”で、その参考資料に使うという“理由”で、映画は“脇役”として登場しています。
具体的に記事の中で商品をどう扱えば良いかは、次回の記事「商品を“褒める”のではなく“いじる”」で説明いたしますのでご期待ください。
また前回の記事で、
そもそも「広告枠」は、ユーザーがコンテンツを楽しむのが“不便”だったから成立していたものだと思います。
という箇所がわかりにくいという指摘がありましたので補足します。
広告枠については、弊社の広告事業部の執行役員である田端信太郎が、より詳細に説明した記事がありますので、まずこちらをご紹介いたします。
この記事の中で、田端はざっくり言うと次のようなことを指摘しています。
・ネットが出来る前は、テレビや大新聞などメディアの数は限定されていた。
・テレビのゴールデンタイムは銀座の一等地のように希少で、広告枠には高値が付いた。
・ネットで自由に情報を得られるようになり、広告枠は希少でなくなった。
・今、希少なのは生活者のアテンション(注目)や、信頼。
・アテンションはコントロールしにくく、継続的に関係性を築くことが重要。
そして、私が書いた「コンテンツが楽しむのが不便」とは、田端の言う、ネットが登場する前は、情報を得られるメディアが限定されていた状態を指しています。今の人が昭和にワープすれば、好きなコンテンツを探すのにさぞかし苦労するでしょう。
メディアが限定されていれば、視聴者はそれを見ざるを得ないのですから、コンテンツに付随して強制的に見せることができた広告枠は希少で、高価でも成立していました。
以上の内容が、前回の記事の「広告枠はコンテンツを楽しむのが不便だから成立していた」という文章の意図です。今回の記事でも、わかりにくい箇所、または聞きたいことがありましたら次回の記事で説明しますので、ぜひTwitterなどで指摘頂ければ幸いです。
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