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「めざましテレビ」チーフプロデューサーが語る、取材したくなるオフィスとは

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メディア側から見た、魅力的なオフィスとは。現在、2つのオフィス紹介コーナーを持つ「めざましテレビ」から取材したくなるオフィスについてのポイントを聞きました。広報会議12月号より

──コーナー立ち上げのきっかけは。

オフィスを紹介するコーナーは「ザ・本社直撃」と「オフィス自慢プリ」の2つがあります。「ザ・本社直撃」は、誰もが知っている有名な会社の本社を紹介するもので、「オフィス自慢プリ」はそれほど有名じゃなくても、中身に工夫があって面白いものを紹介しています。

「ザ・本社直撃」コーナーをつくるきっかけになったのは、実はLINE。LINEブームについてリサーチしている中で、“そもそもこれをつくっている会社って、どんな会社なんだろう”という純粋な疑問が生まれました。

行ってみたら、とにかくスゴイ。“何だ、このオフィスは”と強烈な衝撃を受けました。あの衝撃がコーナーをつくるきっかけになったんです。

──取材先選定のポイントは。

直感的なものです。候補の中から写真を見て決めますが、「面白いな」とピンときたら即決。(オフィスを通じて)コミュニケーションを取ろうとしているとか、こんなところにまでこだわっているとか、面白い会社って、写真1枚を見ると案外分かるものです。業種や地域にも特にこだわらないです。どうしても関東圏が多くなってしまうので、地方でも面白いオフィスがあればどんどん売り込んでほしいですね。

──ネタはどのようにリサーチしているのか。

制作スタッフからリサーチャーなど、ネタ探しはフル稼働で行いますが、フジテレビのスタッフは(場所柄)どうしても街に出る機会が少なくなる。そこで新たに取り入れたのが、“めざましウォーカー”なるスタッフ。僕の代わりに街を歩いて、足でネタを稼いでくるという役割です。とにかく、今街で何が流行っているのか、どんな小さなことでも拾ってきてもらう。街の中で、定点観測ポイントも決めています。毎日お昼の会議までに写真付きで全スタッフにネタを送ってもらうようにしています。

──特に見ているのは、オフィスのどこか。

ずばり、社員食堂です。やはり、一般の視聴者が知らない会社を見た時に一番気になるのは、“どんなところでどんなものを食べているんだろう”というところ。なので、社食には特に高い関心がありますね。

「ザ・本社直撃」コーナー立ち上げのきっかけとなったLINEのオフィス。スターバックスやアディダス、ツイッターなど海外本社の取材も行う。

取材を通じて触発され、改造した「めざましテレビ」のスタッフルーム。奥の大きな壁にはカラフルな絵が。まだまだ改造の途中段階、構想は膨らむばかりだ。

この取材を重ねる中で、自分たちの働く環境がいかに遅れているかということを、身をもって体感してきました。ということもあって、実はスタッフルームのオフィスを大改造したんです。

皆で集まれるテーブルを中央に配置したり、大きな絵を壁に描いたり。また、今年の夏前に全番組スタッフにタブレット端末を支給して、極力紙を使わないようにシフト。

これまで大量の紙を使っていましたが、タブレット導入によって大きくコストダウンしました。

コーナーを通じて、新たなオフィスの考え方を広げたい。社員が居心地良く過ごすことのできる楽しい会社こそが、良い会社だと思います。

角谷公英氏(かどや・こうえい)
「めざましテレビ」チーフプロデューサー
1992年フジテレビジョン入社。ドラマ、報道を経て、情報局『めざましテレビ』に。2007年チーフプロデューサー就任。2011年「お台場合衆国」団長。