21世紀のメーカーの販売チャネル
20世紀にメーカーがモノを売るには、百貨店や小売店、代理店を含めた販売チャネルを少しでも多く確保していく必要がありました。しかし21世紀の今、メーカーはインターネットで直販をすることができます。その時に店舗の役割は「ショールーム」と割り切ることができます。
例えばアメリカのアパレルブランド「アバクロ」の店舗は販売もしていますが、店内は暗く商品を売るために最適な照明とは言えません。しかも店内では大きな音で音楽がなり、店員は踊っています。
これは、アバクロのお店は商品を買ってもらうためにあるのではなく、アバクロとはどういうブランドかを強烈に伝えるためにあり、販売はネットで行うと割り切っているからです。
「表参道布団店。」も今、青山に店舗を1店構えていますが、その主な目的はショールームです。少しでも売上げを増やすことを目的とすると、多店舗出店が必要ですが、インフラ投資を抑え、持続可能な小規模経営を維持するには、少数ショールーム+ネット販売でも、十分に企業として成立していくことができると考えています。
ちなみに現在の売上げ構成費は、店舗が7割、ネットが3割ですが、これから知名度が上がるにつれて、割合は逆転すると見込んでいます。
布団との付き合い方を変える
前回のコラムで、レンタカーやカーシェアリングは、車という商品を体験で捉え、時間単位で商品化していると説明しました。この視点に立った時、布団でも同様のサービスが可能です。
例えば1シーズン布団をレンタルし、シーズンが終われば引き取り、洗浄し、来シーズンにまた貸し出すサービスです。布団は洗濯や保管が面倒な商品なので、メーカーが所有することで、生活者の新しい布団との付き合い方が生まれます。またリース事業に取り組めば、ホテルなどを対象としたB to Bビジネスにも参入できます。
これらのビジネスは、どれも単体で見れば、既にサービス化されていたりもしますが、これを1ブランドが統一されたブランドマネジメントのもとで全て展開することで、カスタマーエクスペリエンスが構築され、魅力的なブランドとして成長していくと考えています。
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