コラム

「経営のとなりにあるデザイン」〜デザイナーに何をさせるべきか〜

「表参道布団店。」という、イノベーションの実験場。

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2013年の夏、僕は「表参道布団店。」という、新しい布団ブランドを立ち上げました。

「なぜ、布団?」と思われる方がいるかもしれませんが、世の中のあらゆる商品に現代的なデザイン文脈が浸透しているなか、数十年前から同じ柄の商品を売っている布団業界は、まだまだデザインが浸透しているとは言えません。つまり、デザインの力でできることがたくさんある領域と考えたからです。

僕がこの布団ブランドで取り組みたいことは、これまでもコラムでお話してきた通り、企業戦略に基づいたデザインや、購買・商品体験を構築することで、どこまでイノベーティブなブランドがつくれるか、そしてそのイノベーションを、はたしてマーケットがどこまで支持してくれるのかということを、実業をもって検証・立証することです。

この「実業をもって検証・立証すること」に取り組んでみたいと思ったことは、僕が独立した理由の一つでもありました。

商品は「布団のデザイン」

デザインの善し悪しは受け取る側の属性や好みによって変わってくるので、全ての顧客にとって、良いと思われるデザインを目指す必要はありません。そこで、30〜40代のモダンデザインのインテリアに囲まれた都市型ライフスタイルを送る人たちに選ばれるデザインになることを目指してブランドを立ち上げました。

また、売り物を「布団のデザイン」と捉えた時に、「デザインを売る」という布団そのものを売る以外のビジネスも成立します。

例えば、お客様がいま現在使用している布団を引き取り、中身の羽毛だけを取り出して洗浄し、表参道布団店の素材・デザインで外側を仕立て直すというデザインの売り方。これは、表参道布団店のリ・デザインサービスとして、今年サービスを開始します。

次ページ 「21世紀のメーカーの販売チャネル」に続く

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