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コラム

電通デザイントーク中継シリーズ

高崎卓馬×岸勇希×嶋浩一郎が広告の未来を語る——ぶっちゃけ!ライブ開催

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キーワード2:「ひとり(数字とクリエイティブ)」

高崎:僕は「ザ・CMプランナー」とよく言われるんですけど、自分ではCMプランナーの中では特殊なタイプだと思っています。

映画の経験は自分の意識を大きく変えました。『ホノカアボーイ』という映画を作った時、上映期間中全国のどの映画館に何人入ったか毎日FAXが届くんですね。プロデューサーでもあったので。

福岡の母親から見に行ったよ!ってメールが来て、FAXみたら福岡の入場者数が「1」(笑)。あの瞬間のあの気持ちのせいで、数字に対するスイッチが入ったんです。

でも、クライアントはこういう数字にさらされているんですよね。特に経営に近いところにいる人たちは。

岸:クリエイティブは数字と無縁のところで仕事をしすぎていますよね。

電通 高崎 卓馬 氏

高崎:岸くんたちがWeb系のクリエイターとして登場した時は非常に痛快だった。みんな当たり前に数字を気にしていて。僕にはそれが新しく見えたし、正しい姿にも見えたんです。

数字に萎縮するのではなく、責任をもつというのはこれからもっとナチュラルに必要になると思います。

岸:良くも悪くも、逃げられない結果を突き付けられるのは、すごくいい経験だと思います。PRもそういうことがありますよね?

嶋:広告はコントローラブルですが、PRはアンコントローラブル。だから、PRの人はアンコントローラブルな世界をいかに自分でマネージしていくかという気概で臨むわけですが、その感覚を広告の人が持てば強いですよね。

自分が影響力を行使しえないところも含めて、戦っていかなければいけないというセンスはすごく大事になると思います。数字の話で言うと、パブリシティで広告換算費用を競うのはやめたほうがいい。PRが本来見なければいけないのは、は本当に世の中の認知や行動が変わったかどうかですから。

もっと本質的な指標でPRの効果測定をすべきだと思います。実は、そっちの方がハードル高いんですけど。

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