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【CEOインタビュー】「日本はデジタルマーケティングの成長市場」——インド発のネット広告会社「Vizury」、日本における事業拡大を目指す 

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——VizuryのCRMリターゲティングについて、他サービスとは異なる特徴を教えてください。

CRMは、オフラインの世界ではすでに大きなマーケットがあります。我々はそのマーケットを、デジタル領域にも広げたいのです。「ビッグデータの収集・管理・分析・ソリューション提供」「ユーザーインテリジェンスの開発」「精度の高いターゲティング」——この3つのサービスにおいて、それぞれ次のように差別化を図っています。

まずは「ビッグデータの収集・管理・分析・ソリューション提供」について。我々はパフォーマンスをベースとしたCPAモデルをビジネスの主流としており、広告主の売上に貢献して初めてその対価を受け取ることができますので、精度の高いデータ分析を追求しています。

次に「ユーザーインテリジェンスの開発」について。CRMは基本的に、既存顧客とのエンゲージメント強化を目的に運用されるのが一般的ですが、我々は高度なテクノロジーを活用することで、新規顧客の獲得にも力を入れています。それこそシステムのインストールやレビューの実施から、クライアントのニーズに合わせたカスタマイズにも対応し、潜在顧客を知るためサポートをフルサービスで行うことにこだわっています。

そして、「精度の高いターゲティング」。業態別の担当エンジニアがユーザーデータの分析を手掛けることで、クライアントのニーズに合ったサービスを提供することを目指しています。

また、広告のクリエイティブ開発にも注力しています。ユーザー毎に最適化した広告表示を実現するためには、1つのキャンペーン内で膨大な量のクリエイティブをつくり、出し分ける必要があります。クリエイティブは「アート」と「サイエンス」とを組み合わせて完成させるものという考えのもと、当社は15人ほどのスタッフからなる「ヒューマン・コンピュータ・インターフェース(HCI)」の専門部署を設置、サイエンスの要素を担保しています。PC、モバイルなどのデバイスを使った生活者の行動を、科学的な観点から分析することで、真に効果のあるクリエイティブを生み出すための体制を整えているのです。

広告主の業態別にクリエイティブのテンプレートを用意しており、担当営業はそれをもとにHCI専門スタッフと相談しながら、クライアントのニーズに合わせ、カスタマイズされたクリエイティブをつくり込んでいきます。モバイルはPCに比べ、クリエイティブの重要度がより高い。1つのキャンペーンあたり、6~7パターンのクリエイティブを回しながら、最も良い反応が得られるものを表示するようにしています。精度の高いレコメンデーションエンジンを生かしたダイナミックバナーには特に自信があります。

——日本市場における目標を教えてください。

日本市場でどう成長していくか、まさに今可能性を探っているところです。2012年から協業しているマイクロアドは、大変素晴らしいパートナーであり、今後も協業を続けていきたいと思っていますが、より多様な広告会社、メディアとの協業も視野に入れています。

短期的には、ダイナミックリターゲティング市場におけるリーディングカンパニーになりたい。そして長期的には、リターゲティングのみならず、CRM運用支援会社としてビジネスの可能性を広げていきたいです。広告主は、「このキャンペーンでどれだけの効果が出るのか」という短期的なROIやROASはもちろんのこと、顧客のライフタイムバリュー(LTV)を高めることも重視しています。

我々はツールや、それを下支えするテクノロジーを駆使して、長期的視点に基づくCRMを完成させ、広告主に提供していきたいと考えています。その体制づくりのために、今は自社の人材はもちろんのこと、外部のアドパートナー・メディアパートナーに対しても積極的な投資が不可欠だと思っています。


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